中村一義「金字塔」

1997年発売。1stアルバムにあたる。当時、音楽雑誌のロッキンオンかスヌーザーでやたら持ち上げられていた記憶がある。その割りにはブレイクしきることがなかったけど、どうしてなんだろう。曲も声も面白くて好きなんだが。②犬と猫がシングル曲。これを聴いてう~んとなるなら、アルバム全体を聴く必要もないのだろう。

はっぴいえんどのような「日本語ロック」と呼んでもしっくり来る。独特の世界観を感じられて、誰かと似ているというのはなく、中村一義という個性を十分に見てとることができる。音楽雑誌が飛びつくのも当たり前だろう。1997年当時、高校生だった僕も今まで聴いていたものと違う種類の奇妙な音楽であることに魅力を感じていたように思う(お金がないのでCDは買っていなかったがラジオで聴いて)。

⑥魔法を信じ続けるかい?では「この歌を二十年後に聴けば、夢が解かる」と歌う。発売当時に買って聴いていれば、夢が解かったか確かめられたのに…残念である。中古で安く買えるのは便利だけど、やはり発売直後に新品で買うことのよさもある。ゲームもそうでしょう。オンライン要素があるゲームだと、数年後に中古で買ってアクセスしても、ほとんどユーザーがおらず、また、ユーザーがいても力の差が圧倒的で新入りには厳しい。いい音楽はいつ聴いてもいい音楽だが、リアルタイムで買うとより楽しめるのは間違いない。

歌詞の癖が強すぎたのがブレイクしきらなかった原因かと思うが、これから先もいいアルバムとして残っていくんじゃなかろうか。

【購入データ】購入店舗=飯倉店。購入日=2018年5月。たまに280円コーナーにある。

 

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