ジャッキー・パリス「ザ・ジャッキー・パリス・サウンド」

280円コーナーの棚で見かけた瞬間にこれはハズレじゃないと確信して手に取った。ジャケットを見て、確信はさらに深くなるばかり。ロックの棚にあったけど、これはジャズだ。しかもシンガー。2010年発売で、いわゆるリイシューと思われる。調べるとオリジナルは1959年発売だった。

1940年代から50年代にかけて活躍。2004年に逝去。生涯が映画にもなっていて、「高い評価を受けながら商業的な成功を手にすることがなかった悲運のジャズ・シンガー」とその映画の宣伝ではうたわれている。タイトルは「ジャッキー・パリスの生涯」。そのまんまだ。

このアルバムを聴くと、独特の優しい声が身にしみるよう。演奏も手堅いが、歌の方により焦点が当たっている。10枚くらいのアルバムを出したそうだが、最高傑作といわれているのがこのアルバム。ジャズといえば歌なしの方をよく聴いていたが、このアルバムを聴いていると、歌もののジャズもありだなと思えてくる。商業的成功を手にしなかった理由はわからない。エンタメとしてみると派手さが足りなかったのだろうか。しかし、派手じゃないジャズはいいものだ。

長い間、CD化されなかった名盤だという。見つけたら是が非でも手に入れておきたい。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年5月。ほとんど見かけない。

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