ストーン・ローゼズ「ザ・ベリー・ベスト・オブ・ザ・ストーン・ローゼズ」」

オリジナルアルバムは2枚しか出さなかったストーン・ローゼズのベストアルバム。2002年発売。ポストカード付き。基本的には1st期からで2ndの曲は少なめ。うまくまとまっている。

①I wanna be adoredはオリジナルアルバムと同じくイントロが長いバージョン。短いバージョンもあるけど、やっぱ長い方がいい。3曲目ten storey love song。waterfall、made of stoneときてlove spreadsがくる。曲順を決めるに当たっては2nd曲をどこに置くかで迷ったんじゃないか。キラキラしたインディーロックからハードロックになっちゃったわけだから、雰囲気がそもそも違う。デジタルリマスターされていて、特に1st期の曲は音がくっきりはっきりしている印象だ。⑧サリー・シナモンは新鮮でよかった。⑨フールズ・ゴールドは長いアレンジ。

ストーン・ローゼズを知らない人には間違いなくオススメ。ただすでにオリジナルアルバムを持っているという人にはほかのベストアルバムの方がいいかもしれない。過去のベストアルバムにはB面曲がいっぱい入っているのがあって、そのB面曲のクオリティが高いのだ。ストーン・ローゼズのアルバムは全部いいとも言える(ガレージ・フラワーというメンバー未許可のアルバムは微妙だが)。このベストのよさはリマスターされているのと、まとまっているという点かな。安心して聴ける。

そういえば再結成していたはずだがどうなったのか。新曲も買っていたんだが、結局ニューアルバムは出ず。残念だ。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年6月。このベストアルバムはたまに見ないでもない。メルカリでは500円が多かった。

ミューズ「ブラックホールズ & レヴァレイションズ」

これまでずっとミューズはレディオヘッドの子どもみたいなものだと思っていた。ボーカルのファルセットボイスが被って見えた。それもあってほとんど聴いてこなかったけど、280円コーナーにあったから手に取ったら当たり。①②③の冒頭3曲で心を持っていかれてしまった。

2006年発売の4枚目。日本盤で帯付き。ミューズはイギリスのバンドで、ロンドンオリンピックでは公式ソングを担当している。名実ともにイギリスの国民的バンドになっているのだ。ブレイクは3枚目のアルバムからだけど、この4枚目もいい。③スーパーマッシヴ・ブラックホールには度肝を抜かれた。よくこんな曲作ろうとおもったなあと感心もする。音もメロディーも歌詞も挑戦的。それでいて何度も聴きたくなる中毒性がある。すばらしい1曲だと思う。

ギターを重ねた轟音ロックでありながら、繊細さがある。ひねくれたメロディーのようにみえて、みんなで歌えるアンセムになっている。⑥インヴィジブルのようなバラード曲になると特にボーカルの高い声がよく似合う。

280円で買った割りには濃い1枚だった。オススメです。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年2月。たまに280円コーナーで見かける。メルカリで調べると300円から700円ぐらいですね。

中村一義「金字塔」

1997年発売。1stアルバムにあたる。当時、音楽雑誌のロッキンオンかスヌーザーでやたら持ち上げられていた記憶がある。その割りにはブレイクしきることがなかったけど、どうしてなんだろう。曲も声も面白くて好きなんだが。②犬と猫がシングル曲。これを聴いてう~んとなるなら、アルバム全体を聴く必要もないのだろう。

はっぴいえんどのような「日本語ロック」と呼んでもしっくり来る。独特の世界観を感じられて、誰かと似ているというのはなく、中村一義という個性を十分に見てとることができる。音楽雑誌が飛びつくのも当たり前だろう。1997年当時、高校生だった僕も今まで聴いていたものと違う種類の奇妙な音楽であることに魅力を感じていたように思う(お金がないのでCDは買っていなかったがラジオで聴いて)。

⑥魔法を信じ続けるかい?では「この歌を二十年後に聴けば、夢が解かる」と歌う。発売当時に買って聴いていれば、夢が解かったか確かめられたのに…残念である。中古で安く買えるのは便利だけど、やはり発売直後に新品で買うことのよさもある。ゲームもそうでしょう。オンライン要素があるゲームだと、数年後に中古で買ってアクセスしても、ほとんどユーザーがおらず、また、ユーザーがいても力の差が圧倒的で新入りには厳しい。いい音楽はいつ聴いてもいい音楽だが、リアルタイムで買うとより楽しめるのは間違いない。

歌詞の癖が強すぎたのがブレイクしきらなかった原因かと思うが、これから先もいいアルバムとして残っていくんじゃなかろうか。

【購入データ】購入店舗=飯倉店。購入日=2018年5月。たまに280円コーナーにある。

 

ザ・ブルートーンズ「expecting to fly」

クジャクを正面から撮ったジャケットに気合が自信が表れている。ブリットポップ旋風の真っ只中、ブラーとオアシスに続いて、さらに超えようとするわけだから、自信がないとやっていけない。

発売は1996年。メジャーデビューアルバムに当たる。①talking to clarryから若さあふれる音作り。ギターのジャ~ンって音が迷いなくすっきり響く。②bluetonicはメロディーが覚えやすいポップな曲。ぢシングルになっただけのことはある。

有象無象がいるブリットポップ勢だけど、ブルートーンズはしっかりした曲を作っている。⑤the fountainheadはブラーやオアシスの単なるフォロワーではないことを気付かせてくれる。ともにこんな繊細なギターを奏ではしないだろう。しいて似た感じのを探せばマンサンかなあ。

⑦slight returnを聴くとストーンローゼズっぽいと言われえるのも分かる。いや、ほかのバンドの名前を引っ張ってきてもしようがない。ブルートーンズのよさはイギリスのロックをしっかりと引きついでいること。キラーチューンに欠けるが1曲1曲が丁寧に作られており、安心して聴ける。流行に乗って爆発的に売れたということはなかったみたいだけど、それは飛びぬけた曲で引っ張っていくということがなかったからだろう。じっくり聴くのにふさわしいんじゃないか。

【購入データ】購入店舗=飯倉店。購入日=2018年5月。たまに280円コーナーで見かける。

AIR「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」

AIRはもともと好き。「ユージュアル・トーン・オブ・ボイス」というアルバムをよく聴いていた。

AIRには聴かせるミディアムテンポの曲とミクスチャーロックな曲とおおまかに分けるとこの2つがある。このアルバムは前者が多い。「ユージュアル~」みたくジャズっぽいというか、肩の力を抜いた曲があって聴いていて癒やされる。

AIRを全く知らない人にいきなり薦めていいかは微妙。もっとロックしている初期のアルバムの方がいいかもしれない。でもAIRにハマったらこういったミディアムテンポな曲こそ魅力だと気付くはず。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年3月。280円コーナーにはよくあるはず。

ジョン・フルシアンテ「シャドウズ・コライド・ウィズ・ピープル」

レッドホットチリペッパーの元ギタリストのソロ。2004年発売。かなりメロディアス。ファンク色の強かったレッチリにもメロディアスな曲が増えていたのは彼のおかげかもしれない。

素朴といってもいいくらい。暖かみがある。②omissionでそれがよく分かる。

ずいぶんまえにエグザイルからボーカルの1人が抜けてソロになった。脱退直後のソロシングルが「人間じゃろうが!」。聴いたことはないが、エグザイルとは違って人間味のある曲なんだろうと予想できる。そうじゃなかったらウソだ。

ジョン・フルシアンテのソロ作品もレッチリに対比してみると、とにかく素朴で人間的。プロテインのにおいがするマッチョなレッチリに対して、人間じゃろうが!とむき出しの野性を武器にしているかのようだ。レッチリファンが流れでこのアルバムを聴いてもう~んと首を傾げてしまうだろう。メロディーはレッチリ的ではあるんだけど、肝心要のファンク色はない。男臭さがない。色気はあるように感じるが、種類が違う。レッチリはセックスアピール満載だが、このアルバムは哀愁という色気だ。

⑨ディスコールドからの流れが好き。これは疾走感がある。⑩はインストで不気味。⑪は優しさがある。⑫には懐かしさが。⑬以降もいい。しっとり聴きたいときにはいいアルバムだ。

【購入データ】購入店舗=六本松店。購入日=2018年6月。

 

ディープ・パープル「バーン」

①バーンが有名。とにかくすばらしい。6分もあるのが信じられないほど、集中して聞いていられる。2分50秒あたりなんて最高じゃないか。

バンドとしては第三期にあたる。ボーカルにデイヴィッド・カヴァーデール、ベースにグレン。ヒューズが参加した。こういうメンバー変更については詳しくない。とにもかくにも①は最高とだけはいえる。

リッチー・ブラックモアのギターとジョン。ロードのキーボードがお互いを補強し合いながら個性を出している。ただのハードロックバンドじゃない。音楽として高レベルなものだ。

1曲が4分以上ある曲が大半なので、少し冗長に感じるかもしれない。でも大丈夫。勢いもあって、グイグイと引っ張られるように聴けてしまう。発売は1974年だそうだ。きっと多くの若者が熱狂しただろう。④sail awayのブルージーな感じもいい。⑤you fool no oneはハードロックの枠に収まらない。⑧A200はデジタルロックかと思った。

まずは①を聴いてみてほしい。それだけで間違いないアルバムだって分かるはずだ。

【購入データ】購入店舗=六本松店。購入日=2018年6月。あまり見ない。

 

竹内まりや「Quiet Life」

①家に帰ろうがすばらしい。この1曲でお得感がある。竹内まりやと山下達郎にハズレはないので、280円コーナーで見つけたら買っておくべし。発売は1992年。

日本のカレン・カーペンターと言われているらしい。カーペンターズと比べてどうかというのはともかく、メロディーも歌も秀逸だ。歌詞は青春を通り過ぎた大人のもの。今どきCDを買うのはオジサン世代が多いことを鑑みれば、竹内まりやとかその辺を聴くとぴったりくるんじゃないか。というか10代、20代のころに竹内まりやは聴く気にならなかったことを思うと、やはり30代以上が聴く音楽なんだろう。

最近、海外の日本マニアの間で竹内まりやの「プラスティックラブ」がはやっていた。シティポップが海外からみると珍しいようだ。日本ではむしろダサい感じすらあったが、確かに偏見をなくして聴くといい音楽なんだな。こう思えるのもある程度年齢を重ねる必要があるだろう。リアルタイムならともかく、そうでないのに竹内まりやとか山下達郎のファンとかいわれると、ギョッとしてしまう。もっと子どもの音楽jを聴けよと。ささくれだった音楽を聴けよと。まあ、余計なお世話なんだが。音だけならまだしも、歌詞があるから大人にならないとフィットしないと思う。

とにもかくにも買ってよかったと心から思える1枚だ。

【購入データ】購入店舗=六本松店。購入日=2018年6月。280円コーナーに竹内まりやコーナーはあるけど、実際にCDがあることは少ない。メルカリは300円から。

 

 

モトリークルー「ドクターフィールグッド」

ドクターフィールグッドと聞くとパブロックバンドを思い出すけど、関係ない。モトリークルーのこの曲はかっこいい。5分弱あるとは思えないほどあっという間に終わる。

1989年発売。日本盤。ハードロックのアルバムとしては教科書的な扱いをされているんじゃないか。それほど有名な1枚だ。とにかくギターが元気に跳ね回っている。ボーカルもノリノリだ。それらを支えるベースとドラムは言わずもがな。

ハードロックバンドはバラードもいける。⑥without youはなかなかの出来。⑪time for changeはビーズのアローンの元曲とも言われているだけに、すばらしい。先にアローンを知っていたけど、元曲でいいやと思うくらい、やっぱオリジナルにはパワーがある。ビーズもいいけどね。

パーティーロックとも呼ばれるみたいだけど、確かにアゲアゲな曲ばかりだ。バラードはいいアクセントになっている。決して気だるいとか虚無感に襲われることはない。とにかくうっ憤を発散させて明日へのパワーをくれる。ハードロックはバカにされがちだけど、人々に力を与えるという点では役割をしっかり果たしている。このアルバムが名盤と評価されているのも納得だ。

ハードロックが嫌いというのでないなら、このCDを280円コーナーで見つけたらとりあえず買っておくべき。損はないアルバムだ。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年6月。

アークティック・モンキーズ「ハムバグ」

2009年発売のサードアルバム。日本盤。デビューアルバムから注目され、ロンドンオリンピックのときには開会式で歌うほどイギリスではプッシュされていたバンドだ。あの開会式はイギリスが誇りとしているロックの歴史を振り返る場面があった。それを踏まえた上であんな大役を任せられるのだから、国民的バンドなのだろう。

デビューアルバムのような勢いはないが、アクモンらしいと思わせる部分は残っている。パッケージの中面に砂漠っぽい写真があるけれど、全体的に乾いた音が鳴っている。夕暮れの砂漠で風がヒューヒューと吹いている。そんなイメージ。

このアルバムではヴァース、コーラス、ヴァースという展開ではない、ちょっと複雑なものにチャレンジしている印象。その分、ポップさは失われるが、聴かせるアルバムになっている。入門編のデビューアルバムを聴いて気に入ったのなら、このアルバムに取り掛かるのもいいんじゃないか。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2108年6月。デビューアルバムは280円コーナーでみることが多い。メルカリでは580円から。