ワールドミュージックのカテゴリーにあったCDで1992年発売。日本盤。祭りで収集された音源だという。ライナーノーツには1971の文字もあるから、71年の録音なんだろうか。ちょっと分からない。
まずはバリ島のガムランから。ガムランというのはインドネシアの打楽器中心の合奏音楽のことをいうらしい。そういう知識はなしにとりあえず買ってみたら大当たりだった。1曲目は「ラマヤナの伴奏音楽より」というのだが、とんでもなくすばらしい曲だ。急に速くなるところなんて興奮を呼び起こさせられる。テクノっぽいと思ったけどミニマルミュージックな感じがそう感じさせるのか。観衆のざわめきが入っていて臨場感がある。
ガムラン音楽は精霊にささげるもので、悪霊を酔わせるものだという。ミニマルなのは酔わせようという意志だったのか。
④のケチャはびっくり。男性合唱なのだが、躍動感がすごい。チャッチャッと真似したくなる。
ガムランは今の楽器でいうと音は鉄琴に近いのかも。
⑦はライブ感たっぷり。高速で鳴り響く打楽器の後ろでゴーンゴーンと静かに何かが鳴っている。このコントラストが印象的。ゴーンの音があるから安定感があるんだ。
⑧からはスリランカの太鼓。バリ島のガムランでも感じだけど、日本でいう神楽を思わせる。神にささげるという点では共通しているからだろうか。ちなみに解説によるとバリ島のベースはヒンズー教でスリランカは仏教徒が多いのだとか。神楽はもちろん神道だ。
スリランカの方は素朴さがある。リズムは複雑だ。生で聴いたらもっと印象が違うのだろう。気のせいだろうか遠くの方でほかの音楽がなっているみたい。圧巻は⑫。象に乗って行進する人たちと一緒に音楽家たちが演奏しているという。収録は約10分。いろんなリズムになり歌声も入って、それでいて牧歌的なムードが漂う。お祭りなのかな。
なんの知識もなく買ったけど、こういういい出会いがあるから290円CDはいいのだ。
【購入データ】購入店舗=吉祥寺。購入日=2019年10月。