マイルス・デイビス「PARIS JAZZ CONCERT」

ブックオフでは珍しいCDを発見。マイルス・デイビスのライブ盤を280円でゲット。

パッと見はオフィシャルではないブートレグ。ブートレグとは米津ナントカのアルバムではなくて、海賊盤と訳されるヤツで、ライブの隠し撮りだとか、ライブのラジオ放送音源とか、関係者から流出した音源とかが元になっている、ミュージシャンやレコード会社のあずかり知らぬCDのこと。レコードの時代から存在していて、いけない香りがするかもしれないけど、洋楽では文化ともいえる存在。もちろんミュージシャンたちは嫌でしょう、レッドツェッペリンのジミー・ペイジは来日するたびに、東京・西新宿の専門店を訪れ、脅して(?)自らの海賊盤をタダで回収していくそう。今もやっているかは分かりませんが、好きなエピソードです。

このCD、可能性としてはブートレグか、よく分からない海外のレーベルが販売しているかじゃないか。洋楽だとたま~に謎のライブCDがタワレコなどに売っている事があるけど、その類かも。ブートレグは音がきれいなサウンドボード音源と客が隠し撮りしたオーディエンス音源に大きく分かれるけれど、今回買ったCDはサウンドボード。若干、音が小さく感じるが、そこはボリュームを上げればOK。

ライブの時期は1973年7月11日。パリのオリンピアシアターでのコンサートを収録したもの。「オン・ザ・コーナー」を発売した翌年にあたります。なので1曲目からリズムの洪水が襲ってくるかのよう。しかも1曲目はメドレー扱いで31分8秒もある!CDの表記によるとトランペットとオルガンがマイルス・デイビス。テナーとソプラノサックス、フルートがデイブ・リーブマン。ギターがピート・コージーとレジー・ルーカス。エレクトリックベースがマイケル・ヘンダーソン。ドラムがアル・フォスター。パーカッションがジェイムス〝ムトゥーメ〟フォーマンとのこと。

マイルスのライブ盤が280円で聴けるのは万々歳だけど、詳しい事も知りたい。というわけでネットを調べると、どうやらラジオでこのコンサートが放送されたようなのです。そりゃあ音がいいわけだ。リーブマンのフルートにマイルスのトランペットが絡みつく。ギターも入ってくる。ドラムがアツく叩いてバックアップする。パーカッションがよく聞こえるのはグッド。全体として満足のいく内容だと思います。オフィシャルのライブ盤と比べると物足りなさがあるが、これはこれで十分に楽しめる。なんてたって280円なんだから。

リズムの洪水に溺れたくなったら聞きたい一枚です。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=3月か4月。傷なし。輸入盤でしょう。280円コーナーで見ることはほぼない。

ドラゴンアッシュ「INDEPENDIENTE」

ドラゴンアッシュといえば世代的に「陽はまたのぼりくりかえす」とか悪そうな奴はだいたい友達の「グレイトフルデイズ」がドンピシャでした。だけどその後、ほぼ聞かなくなって、「ファンタジスタ」がちょっと耳に残ったくらい。

このアルバムは2007年発売。14曲あるけど曲目見ても知っている曲はなし。ただなんとなく「280円だからいいか」と買ってみたら、ヘビーローテーションすることに。

冒頭のインスト曲からモロにラテン!って感じのアレンジ。ラップとかミクスチャーのイメージが強かったので意外感に打たれまくり。軽快なリズムに優しいメロディー。とにかく聞きやすい。ラップ色はあんまない。とにかく気持ちよさそうに歌ってる。演奏も気持ちよさそう。前半からノリノリで飛ばしていく一方、⑫few lights till night、⑬beautiful、⑭夢で遭えたらと3曲続くメロウな曲がアルバムの終わりにピッタリ。夜の都会でヤンチャしてた若者が、南国に行ってのんびり羽を伸ばしている感じ。聞き手を煽るような部分がないので、気軽に聞ける。

ほぼ全編ラテン!なんで、似ていると感じる曲もチラホラ。これについてはまったくマイナスじゃなくて、「ラテンで行く!」というコンセプトを全うしている分、安心して聞ける。歌詞はあまり頭に残らない。自分が年を取ったからか、「陽はまたのぼりくりかえす」当時の曲みたいに歌詞をしっかり聞くという感じでもない。

残念なのは隠しトラック。最後の⑭が終わってしばらくそのままにしておくとスタート。ラジオDJみたいなトークが始まって、もう1曲あるといい、全員楽器を持ち替えてやるとアナウンス。その曲が…。高校生のときに聞いたドラゴンアッシュのアルバム「Buzz Songs」の隠しトラックは良かったんだけど、今回のは完全にファン向け。ラテンじゃなく、ここだけ浮いてしまっている。

隠しトラックが残念だけど、これといって何か聞きたいものがないときに、じゃあこのCD流しておこうかと思う、そんな一枚です。

買ったのは初回限定盤。CDエクストラでビデオクリップが3曲分付いてるからそれが限定なのかな。

【購入データ】購入店舗=福岡の六本松店。購入日=2018年3月か4月。初回限定盤。傷なし。帯なし。このCDはどこのブックオフの280円コーナーでも見つけられる。メルカリで探すと、300円から999円くらいでした。

ジェームス・ブラウン「FUNK POWER 1970:A BRAND NEW THANG」

まず取り上げるのがジェームス・ブラウンのこのアルバム。JBのCDはライブ盤を持っていたけど、それがピンと来なかったから、これまで聞いてこなかった。このCDも中身がよく分からないけど、「まあ280円だし」と期待せずに買ったら大当たり!

1970とタイトルにあるけど、発売は1996年。70年に引き連れていたオリジナルJB‘s、つまりバンドに焦点を当てたアルバムなのだ。わざわざ後年になってフォーカスされるだけあって、バンドの演奏はアツい。収録曲もゲロッパで有名な「セックスマシーン」(2バージョンある!)「ソウルパワー」など代表曲ばかり。全10曲だがベストアルバム的でもある。10分を超える曲が3曲あるので収録時間は長めで、聞き応えあり。

1曲目の「セックスマシーン」からトバしてる。特にベースがグイグイと跳ね回っている。ベーシストはブーツィー・コリンズ。この人のウィキペディアが面白い。JB‘s時代はJBにことのほか気に入られていたというけど、ある日、LSDの影響で自分のベースがヘビに見えてしまい、ステージから逃亡。バンドを解雇されたという。

ブーツィーがいた時代のJBは絶好調。有名なライブアルバム「ライブ・イン・パリ71」や、もう1つのコンピレーションアルバム「イン・ザ・ジャングル・グルーブ」でもブーツィーのプレイを聞ける。同じコンピ盤で比べるなら、「イン・ザ・ジャングル~」より「FUNK POWER」の方が好きです。先に聞いたからかもしれませんが…。

オススメは2曲目「スーパーバッド」。ファンクが苦手、ファンクを知らないという人でもグッと引き込まれる可能性大。入門CDとして最適でしょう。自分にとってそうだったから。

アマゾンで調べると中古品2680円よりになってる。これはちょっと高過ぎでしょと思うけど、これを280円コーナーゲットできたのはラッキー。だけど、その後、JBのCDをいくつか買い漁ってしまったので散財してしまった。それだけ頭をガツーンとやられた一枚です。

【購入データ】購入店舗=福岡市の天神店か六本松店。購入日=2018年3月か4月。輸入盤で傷のない美品。このCDを280円コーナーで見る機会はあまりない。メルカリで探したら、549円で売っているのを発見。

ブックオフで買った280円CDを紹介していきます!

ブックオフの280円コーナーでCDを買い漁り、名盤に出会おうという趣旨でやっていきます。洋楽邦楽もジャンルも問わず、気になったものをどんどん買って、どんどん聞いていくつもり。

ブックオフの取り巻く環境は厳しいみたい。ネットオークションにアマゾン、そしてメルカリ。ブックオフに買い叩かれるよりも、手間はかかるけど自分で売った方が高く売れる。ただ、買う側にとってはブックオフはまだまだイケる。特にCDはメルカリで買うよりは安く買え、種類も豊富でしょう。

とはいえ、つい最近までは280円コーナーなんて見向きもしない人間でした。どうせクソCDしかないんだろうと思っていたのだけど、中学生高校生くらいに聞いていた、もしくははやっていた曲を聞きたくなって280円コーナーを見たら、種類が豊富なのにビックリ。280円コーナーもあなどれないのではないかと考えを改めて、チェックするようになったというわけ。

通うブックオフは今住んでいる福岡市の店舗を中心にして漁って行くことになりそう。ブログは始めたばかりで使いこなせていないけれど、慣れたら写真等を駆使していく予定です。