ザ・ロジャー「グロウン・アップス」

日本盤の帯には「生粋の音楽オタクが生み出した、完全無欠のポップネス」とある。元ファンジン編集長が率いるバンドだそう。

発売は2006。イギリスのバンドだ。冒頭から確かに全開ポップ。ザ・ストロークスからのガレージロック・リバイバルの流れにあると思う。シンプルなロックンロールで美メロ。2分台の曲が多くて、あっという間に聴きおえてしまう。

現在、このザ・ロジャーというバンドがどうなっているかは分からない。セカンドアルバムを同じく280円コーナーで手に入れているので、1枚だけで終わったってことはないはずだ。このアルバムを聴いていると、あまりにもポップなのでそこそこ評価されたのではないかと思うが、売れたという評判も聞かない。

音楽オタクとかファンジン編集長とかいうフレーズが受けなかったのかもしれない。オタクがプロの世界にやってくると、プロの目は厳しくなってしまう面は否めない。オタクとして評論家然としていたヤツがさて何を聴かせてくれるのかとハードルが上がるのだ。漫画「ラーメン発見伝」では主人公がラーメンマニアとプロから何度も言われ、プロとアマチュアには明確に違いがあることが描かれている。うまいラーメンを作れるだけではプロではないというのだ。じゃあうまいロックンロールをできるだけでは…。

こんなことを考えてしまうのは、このアルバムのデキがいい割には、それに見合う評価を得ていないように思えるからだ。なんかアイスクリームを食べながら聴きたい1枚だ。

【購入データ】購入店舗=福岡福重店。購入日=2018年5月。日本盤。ほかの店舗でも280円コーナーで見たことがあるので、常連かもしれない。

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