ライブ盤のなかでもアンプラグドは人気がある。演奏がシンプルになることで、曲のよさをじっくり堪能できるからだろう。例えるなら、とんかつを食べるときにソースではなく塩をつけて食べて、素材の味を楽しむような感じ。
正直、ロッド・スチュワートについてはよく知らない。ジェフ・ベックが好きなので、一緒にやっているものに関しては聴いてきた。このアルバムを買ったのも、⑧people get readyがあるからだった。
発売は1993年。日本盤。ロニー・ウッドがゲストで来ていることがトピックだろう。時にしっとりと歌い上げ、時にシャウトする。ボーカリストとして評価が高いのもうなずけるパフォーマンスだ。
一方で、アンプラグドじゃないパフォーマンスで聴きたくもなってくる。とんかつを塩で食べるのがアリとはいっても、あくまでソースで食べるという本筋があるのが前提だ。ソースで食べるという一番おいしい食べ方があるから、塩で食べるという行為が生きてくる。アンプラグドというスタイルも好きではあるが、それだけでは飽きてくる。オアシスがライブのとき、アコースティックコーナーを挟んでいたが、あれは結構いいアイデアかもしれない。とんかつ10切れあったら、塩は2、3切れでいいのだ。
というわけでロッド・スチュワート好きならこのアンプラグドはもちろんいい。だけど、いきなりこれを買うのはよくない。慣れてきてからでいい。
【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年5月。