1996年発売の5枚目。輸入盤。L7はアメリカのバンドでグランジの流れにある。珍しいのはガールズバンドという点。サブ・ポップと契約していた時期もあり、ニルヴァーナとも近かった。92年のレディング・フェスティバルには一緒に出ているみたい。
タバコの煙が見えるみたい。とにかく歪んだギターと重苦しいリズム隊、ボーカルは叫びたいように叫んでいる。それでいてポップさがある。カート・コバーンが好んだのもこの点だろう。⑤moonshineにはかわいらしさもある。いや、ほかの曲もちょいちょいかわいいかも。
ロッキンオン的な表現に「退屈を燃やし尽くす」ような音というのがある。こういうグランジやらガレージロックに使われていたイメージだ。L7もその系統に当たるとは思うけど、ただ退屈を燃やしているのではなく、もう少し知性を感じる。曲のできがいいから、余計にそう思う。ファンにはおとなしく聴こえるみたいだけど、重いミドルテンポが癖になりそうで好き。
2000年に無期限活動停止を発表。買って得した1枚だ。
【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年5月。あまり280円コーナーでは見ない。