セルジオ・メンデス「セルジオ・メンデス・ソングス・セレクテッド・バイ・シンイチ・オオサワ」

2002年発売。文字通り大沢伸一氏がセレクト。セルジオ・メンデスはボサノバの代表的な有名人だが、これはベストアルバムみたいなもので、あまりよく知らなかった自分でも知っている曲が入っている。

②のデイトリッパーはビートルズのカバー。ボサノババージョンになっていて、この曲から雰囲気をつかむのもいいかもしれない。ボサノバではあるがちゃんとデイトリッパーしているので、そういう意味ではビートルズもすごいと再確認できる。曲の個性がしっかりしているのだ。

ボサノバ初心者だったけど、すんなり入っていける。ボサノバというジャンルの間口の広さゆえなのか、セルジオ・メンデスのすごさなのか。どちらもだろう。とにかく何かボサノバを聴いてみたいというならおすすめできる。

⑤おいしい水、⑥マスカレードの流れがいい。⑦ザンジバルはコーネリアスが昔発表したペレ(確かそんなタイトル)という曲の元ネタじゃないか。というかカバーといっていいかも。⑧もどこかで聴いたことある…と調べたらバッファロー・スプリングフィールドの曲のカバーなのか。

こうして聴いているとどの曲も後世への影響を感じさせる。行ってみれば宝箱というかオモチャ箱のようなアルバムだ。どの瞬間もオシャレ。真似たくなるのも当然だ。

【購入データ】購入店舗=天神。購入日=2018年10月。

ステレオフォニックス「ランゲージ・セックス・ヴァイオレンス・アザー?」

2005年発売で全英1位。日本盤。ゲオで90円という安さだった。初回限定盤があるようで、それはDVD付き。買ったのは通常盤でそれが残念。

デビューアルバムは1997年発売なので、ブリットポップ後期に出てきたバンドといえる。ブリットポップを経ているだけにメロディーはなかなか。多少の暗さも持ち合わせている。基本的にはストレートなロックだと思う。

今、思い出した。彼らを生で見たことがあった。2003年のサマーソニックだ。レディオヘッドがトリだった日のはず。レディオヘッド前かストロークス前がステレオフォニックスの番だった。僕はスタジアム席から日本酒を飲みながら見ていた。目当てはストロークスとレディオヘッドだったから、ステレオフォニックスが早く終わんないかなという気持ちで見ていた。本当に申し訳ない。でも、会場もそんな空気だった。実際に彼らもそれを分かっていたように思う。というか、会場の雰囲気が伝わってしまったのがさらに申し訳ない。

⑤DAKOTAが①から④のロックテイストからちょっと離れていて印象的。ハードというよりも伸びやかな感じ。⑥も変化を感じさせる。⑨もそう。泥臭いロック曲が並ぶ中で、上に挙げた曲たちはさわやかさがある。

【購入データ】購入店舗=西新。購入日=2018年12月。ゲオで90円だった。

神聖かまってちゃん「つまんね」

2010年発売の二枚目。すごくいい。モロにマイブラで、だけどマイブラとは違って、それがすごく気持ちいい。

歌詞はネガティブに聞こえるが、音と合っていて歌詞の世界もすんなり受け入れられる。①②③の流れがすばらしい。

ちょっと七尾旅人っぽいところがある。ガリバー2みたいな。④芋虫さんを聴いていて思った。だからダメということはない。

ただ激しくゆがんだギターってだけでなくて、どこか美しさがある。定期的に聴きたい。捨て曲ナシといっていいかも。

【購入データ】購入店舗=吉祥寺。購入日=2019年5月

喜多郎「the light of the spirit」

1987年発売。シンセサイザー奏者として世界的に有名。このアルバムの曲がグラミー賞にノミネートされている。

喜多郎氏のCDはいくつか聴いてきたが、どうも入り込めたことがなかった。この作品はなかなかの壮大さである。シンセサイザーなのに目をつぶると頭に浮かぶのは自然の風景だ。③なんかは夜の砂漠が思い浮かぶ。

日本人だからというのが分かっているからなのか、音楽が日本的に感じる。④は田舎の風景って感じ。朝も夕焼けもある。

日本人の音楽で海外で評価される場合、日本的であることが大事みたいだ。喜多郎氏のこの作品は和テイストにあふれている。最近のベビーメタルも実に日本的である。媚びるように洋楽に寄せてしまうとむしろダメなんだろう。ギターウルフだって日本でやっていたままが評価されたわけだ。グローバリズムといわれる中で日本はガラパゴスだと批判されるが、むしろガラパゴスであることが世界で売れるための秘訣なんじゃなかろうか。音楽だけじゃなくいろんなことに言えることだと思う。その個性を普段から大事にしていきたい。

このCDを聴いてそう思ったね。

【購入データ】購入店舗=天神。購入日=2019年1月。喜多郎氏の作品は結構見かける。

バーニング・スピア「JHA KINGDOM」

1991年発売。輸入盤。ジャマイカのレゲエミュージシャンでグラミー賞を12度受賞しているのだとか。ラスタファリ運動の実践者でもある。

随分と聴きやすいレゲエだ。さわやかといってもいい。歌詞は分からないが、行ったことのないジャマイカの風景が思い浮かぶ。ダブのアレンジはあんまない。レゲエはボブ・マーリーが有名だけど、聴きやすさだとこっちかな。

ヘッドホンで聴くといろんな音がなっているのが分かる。いつまでも聴いていられる。

【購入データ】購入店舗=吉祥寺。購入日=2019年7月。

ザ・パンクルズ「ビート・ザ・パンクルズ」

2003年発売。輸入盤。全17曲で1曲エンハンスドビデオクリップが付いてくる。発売は03年だけど録音されたのは1998年とジャケット裏に書いてある。ライブ録音もある。

ビートルズをパンクでやっている。②エイト・デイズ・ア・ウィークはハマっている。ビートルズは若いころ、ドイツでよくライブをやっていたそうだが、このバンドはドイツのハンブルク出身。⑤シー・ラブズ・ユーはドイツ語版だ。

パンクでメロコアチックではあるけど、音がごつごつというか、生々しい音をしているのがいい。結局、ビートルズの元のメロディーがいいから成立しているともいえる。⑬ツイスト&シャウトはやっぱり曲がいいね。

【購入データ】購入店舗=天神。購入日=2019年1月。