サウス「フロム・ヒア・オン・イン」

2001年発売。日本盤、帯付き。イギリスの3人組バンドでこれが初アルバム。

何かに似てるよな~と思いながら聴き続けて、全18曲あるなかでようやく半分を過ぎたころに気がついた。ザ・フレーミング・リップスだと。②ペイント・ザ・サイレンスが歌モノとしては良曲。リップスに似ているというのは特にボーカルの声がそう。あと、ドラムも感じが似てないかな。

とはいってもやはりイギリスのバンド。音そのものはUKロック的。あとヒップホップの流れを汲んでもいる。

問題は全18曲という長さ。もっとコンパクトにまとめればもっと頻繁に聴く気になったのだが。1曲1曲のクオリティは高いのは間違いないけれど。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入ひ=2018年11月。

リーフ「ゲッタウェイ」

2000年発売。日本盤、帯付き。全13曲で最後の2曲がボーナストラック。イギリスのロックバンド。

ものすごい普通だ。ギターの音を中心にすえたロックンロールバンド。音がしっかりと塊になって、ズシンと耳に響いてくる。決して歪みすぎてない。沈み込んでいくこともない。さわやかさも感じる。明るく陽気なギターの音だ。⑤all i wantなんていい曲の典型的なもの。

もっとも普通といっても誰にでもできるものではないんだろう。演奏が安定しているので安心して聴ける。ただ、ほかのアルバムを聴きたい気も沸いて来ない。印象とは違ってアルバムごとに表情が変わったりするんだろうか。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年3月。

シュガー・レイ「レジャーでGO!」

2003年発売、日本盤、帯付き。このバンドはなぜか邦題で遊ばれている。夏のパーティーソング集団だというイメージだからなのか。まあそれはともかく確かに夏の印象。とはいえ酒を飲んでアゲアゲで~みたいなパーティーピーポーとも違いそう。より知的だと思うのだが。

シュガーレイの思いでは2003年のフジロック。確か日中のグリーンステージ、一番大きなステージだったはず。どうにも盛り上がりに欠ける、中だるみの時間帯にシュガーレイが登場して、なんとか観客を盛り上げようとしていた。そしてなんとそれに成功したのだ。かなり難しいことだったはずだが、メンバーたちも盛り上げ上手だった。当時、シュガーレイの曲は聴いたことがなかったし、どんなバンドかもしらなかったが、いい曲だと素直に思えた。CD買わなきゃと思ってから15年後に280円で買ったのは申し訳ないが、CDもよかった。

⑤ミスターバーテンダーがヒットシングル曲。ただこのアルバムを代表しているとは思わない。⑤はガチガチに作りこみ過ぎていて浮いている。③ヘブン、⑦フォトグラフ・オブ・ユーのようにリラックスした曲こそこのアルバムの印象にぴったりだ。

肩の力を抜いた音楽の必要性がわかる1枚だ。

【購入データ】購入店舗=六本松。購入日=2018年4月。

ザ・ピロウズ「オーパーツ」

2019年に結成30年を迎えるザ・ピロウズの16枚目のアルバム。2009年発売。初回限定盤でDVDがついてくる。your orderのビデオクリップで、ライブ映像ではないので探し回るほどのものではないだろう。

ハイブリットレインボウの辺りから知っているけど、全然変わらない。ストレートなロックンロール、といっても古き良きのではなく、90年代以降のオルタナティブロックの流れ。歌詞は中二的と言われたりもするが、それだけ誠実でもあるということだ。

①はマイフットとかグッドドリームスとかを思い出す。⑧の雨上がりに見た幻が熱量が一番こもっているのでハイライトになりそうだけど、⑥ビヨンド・ザ・ムーンが一番いい。音程の上がったり下がったりが気持ちいい。

ピロウズならどのアルバムがあっても買いだな。

【購入データ】購入店舗=福重店。購入日=2018年8月。

MXPX「ベスト・オブ・MXPX テン・イヤーズ・アンド・ランニング JAPAN EDIT」

メロコアバンドMXPXのベストアルバム。2002年発売の日本盤でパソコンで見られる映像も入っている。もともとの値段は2000円とかなり安い。

10代のころにテレビでプロモーションビデオを見て、グリーンデイみたいだなと思った記憶がある。こうしてベストアルバムを聴いてみると、グリーンデイよりも音が硬い気がする。バキバキしているというかメリハリがあるというか。グリーンデイでいうならニムロッド当たりかなあ。

過去の曲だけでなく、新曲もあるし、新録もある。ライナーノーツにはバンドによる曲の解説と、日本の思い出をつづった文章も載っている。日本での人気が高かったんだろうな。これを読んでいると、とにかく日本をほめていて、なんだかむずがゆくなる。

古い音源は⑤want adなど1994年のもの。⑤は曲展開にひねりがあって、若い頃から完成されていたことを感じさせる。歌詞はシリアスなものが多い印象。メロコア好きなら間違いない1枚。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年11月。

MEW「フレンジャーズ」

デンマークの4人組バンドで2003年発売のこのアルバムがデビューアルバムになる。日本盤でボーナストラックが2曲。帯にはアラン・マッギーのコメントが載っている。また帯には「巷にあふれるクローンのような没個性的バンドとは一線を画す創造性にあふれている」とも書いてある。聴く前からハードルを上げない方がいいと思うのだが…。

①アム・アイ・ライ?ノーは確かに創造性にあふれているといえるかもしれない。美しいギターに流れるような曲展開。ちょっとビックリした。②156も展開が聴き所でかっこいい。その後の曲も確かにクローンのようなバンドとは違うと思わせるものがある。ただ、若干の中だるみがある。⑤⑥⑦あたりがそうだ。

アラン・マッギーおすすめが⑩。ゆっくりと始まってドラマチックに展開していくUKロックらしい曲だ。

通して聴くと帯はちょっとおおげさだと思う。もちろんいいアルバムだとは思うけれど。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年3月。

クーラシェイカー「K」

1996年発売。日本盤。全14曲。まさにUKロックらしい正統派な音。ビートルズやの影響を感じさせつつ、サイケな雰囲気。1967年にサイケデリックロックのアルバムが多く発売されているけど、そのころの音楽が好きなことが伝わってくる。バンド自体は90年代のブリットポップブームで活躍していた。

①hey dudeはとても伸びやか。イントロからワクワクさせてくれる。ワウギターがいい。②knight on the townはその後のザ・ヴァインズみたい。④govindのようにインド音楽を取り入れているのが同時代のほかのバンドとの違いか。かなり心地いい。ジャケットにもインドの影響がうかがえる。

⑦into the deepなんて典型的なUKロック。ザ・フーにこんな感じのあったような違ったかな。⑧sleeping jivaもインド的。⑩greateful when youre deadは代表曲。このバンドはドラムが地味だけどすごくしっかりしている。曲によってはジミヘンっぽいギターも登場。そんなに激しくはないけれど。

捨て曲なし。よくできた曲がずっと続いていく。すごくいいアルバムだ。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年4月。よく見かける。

JOE GIBBS Productions in the 70’s and the 80’s「see them a come」

正確にはV.A.とした方がいいのかも。1995年発売の日本盤。ジョー・ギブスというレゲエ・プロデューサーがかかわった1970年代と80年代の曲を15曲集めたものだ(なぜかかかわっていない曲もある)。

ライナーノーツによると、リー・ペリーなんかと同時代の人みたい。彼が特に大成したのはダブの波にちゃんと乗れたからだという。山名昇という人の手によるライナーノーツは、レゲエに詳しくない人でも楽しく読める。参加アーティストはフランキー・ポール、デニス・ブラウン、カルチャー、ウィンストン・グルーヴィーなど。

レゲエといえばボブ・マーリーだけど、そのレゲエとは若干違う印象。陽気さがより、浮遊する感覚を覚える。⑥ストーミー・ナイトを聴いていると、なんかフワフワする。⑨ギブ・ミー・タイムが一番ダブを感じる。⑪マルコムXは大人な曲。

ジョー・ギブスを知らなかったけど、満足。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年12月。

ザ・ローリング・ストーンズ「ライブ・アット・ミシガン・1981」

正確な表記は「live at Silverdome,Pontiac,Michigan,Dec.1,1981」というもの。ライナーノーツが付いていたけど、ブートレグだと思われる。少なくとも公式じゃない。1981年といえば、公式ライブ盤「スティルライフ」がある。録音の時期もこのCDと被る。ミシガンの音源はスティルライフでは使われていない。

公式盤は全12曲。最初が出囃子で最後が星条旗であることを踏まえると実質10曲だ。ブート盤はその最初と最後がなく全17曲。ライブを全部収録したのではないだろうが、当時のストーンズライブの全体像により近づける。音質は公式盤にはそりゃかなわないが、オーディエンス録音じゃないし、十分に聴けるもの。

①アンダー・マイ・サムはこの時期のライブの鉄板。②ビースト・オブ・バーデンが入っているのがうれしい。③夜をぶっ飛ばせは公式盤の方がよく聴こえる。公式盤と違うのは②以外には⑤ブラック・リムジン、⑩ウェン・ザ・ウィップス・カムズ・ダウン、⑫シーズ・ソー・コールド、⑬ハング・ファイヤー、⑭ミス・ユー、⑯ジャンピング・ジャック・フラッシュが入っている点。

⑦のあとにメンバー紹介。続く⑧レット・ミー・ゴーが意外によかった。ギターがぎゃんぎゃんしてる。⑬もそうだが、シングル曲じゃないものの方が激しくロックしているような印象だ。

一時期、ストーンズのブートレグを集めていたので、懐かしくもある。80年代のライブはかなりゴージャス。当時にソリッドさもある。スタジアムでやることが多いから、大味になる瞬間がないわけではないが、余裕を感じる。

【購入データ】購入店舗=小倉旦過店。購入日=2018年12月。

ザ・レイクス「テン・ニュー・メッセージ」

2007年発売。日本盤で帯付き。全13曲で3曲がボーナストラック。イギリスのバンドでこれがセカンドアルバムになる。

ニューウェイブな感じも若干ありつつ、メロディにセンスを感じる。①ザ・ワールド・ワズ・ア・メス・バット・ヒズ・ヘアー・ワズ・パーフェクトというタイトルから分かるように知的というか斜に構えたところがある。ハマるとクセになってしまいそうだ。②は抜群にいい。似た曲があったような気もするが思い出せない。

初期衝動の勢いそのままにというバンドではない。少ない音数で的確にリズムを刻んでいく。ジワジワコツコツと聴き手ににじりよってくるような曲だ。⑨の開放感はトンネルを抜けたときの感じ。⑩を聴いていても思うのは、聴き手を煽るというよりは寄り添う、そんな温かさがある。

これ以外にもアルバムをチェックしたい。

【購入データ】購入店舗=福重店。購入日=2018年5月。このセカンドアルバムはたまに見かける。