ザ・ブルー・ヴァン「ディア・インディペンデンス」

2006年発売。日本盤で帯付き。デンマーク出身の4人組バンド。ブルースっぽいロックロールをやるバンドで、帯には「60sモッズ・ゲノムを引き継ぐ新世代R&B」と書いてある。そうなのかどうかは分からないけど、60s音楽が好きなのは伝わってくる音。でも、やっぱり21世紀のバンドだと思う。事前情報なく聴いたとしても60sのバンドだとは思わないはず。録音状態がきれいだから。

①ジ・オデッセイからブルージー。買ってからかなりの時間が経ってから聴いたけど当たりだと今さらながらに気がついた。②ドント・リーブ・ミー・ブルーはイントロから持っていかれる。その後の曲もクオリティが高く、ホレボレしてしまうほど。

ハモンドオルガンが印象的だけど、ベースとドラムもいい。ベースが曲を引っ張っているように思える。お気に入りは⑧タイム・イズ・ライト。あまり60sというキーワードに惑わされることもないかなと思う。

【購入データ】購入店舗=福重店。購入日=2018年5月。

ジャニ・マルティネッリ「バブル・ステーション」

よく分からず購入。日本盤でライナーノーツが付いており、それによると、スペイン・マドリッドに住む女性のアルバムのようだ。歌詞は英語。ベッドルームで録音したといい、ライナーノーツにも何度も登場するように「ドリーミー」な音楽だ。

曲はアコースティックなアレンジ。ミディアムテンポでアップテンポはない。声は優しく、包み込む感じというよりはそっと寄り添う感じ。休みの日の日中にだらりとしながら聴きたい。サーフ・ミュージックと近いが、ちょっと違う。こっちはドリーミーというかサイケ色が少しある。

①la casaが一番分かりやすくアーティストの魅力を伝えている。つかみとしては最高だ。少ない楽器でポップでありながらひねりのあるメロディー。数曲インストもあるが、心が穏やかになるというか部屋を落ち着いた空気にしてくれる。⑥ココナッツ・ライムとかいいね。⑧ハッピー・バブル・ブルースもいい。歌がだめでは全然ないが、インスト曲の方が好きかもしれん。

直感で手にとって買ったわけだが。まさかのスペイン発の音楽でビックリ。280円コーナーにはまだまだいろんなものが眠っているなと実感。spotifyも使っているけど、それとは違う形でいろんな音楽と出会えるのがいい。

【購入データ】購入店舗=六本松。購入日=2018年12月。

ブリリアント・グリーン「ブリリアントグリーン」

1998年発売のファーストアルバム。当時はボーカル、ギター、ベースの3人組バンド。①im in heavenは英語歌詞。ベースがゴリゴリしている。②冷たい花はシングルになったんだっけか。こうして2曲を聴くと、日本語詩の方が声に合っていると思う。なんか投げやりな感じがいい。

勝手にUKロックなイメージを抱いていたけど、ロック色が強いわけではない。ミディアムテンポだったりアコースティックだったり、全体を通してゆったりしている。バンド1枚目のアルバムの割りには妙に落ち着いている。

ベストトラックは④オールウェイズアンドオールウェイズかな。ジャケットの荒涼とした感じと違って、温かみのあるアルバムだ。

【購入データ】購入店舗=六本松店。購入日=2018年5月。ブリリアントグリーンのCDはよく見かける。

ジェイムス・モリソン「ジェイムス・モリソン スペシャルエディション」

2007年発売。日本盤。DVD付き。ポスト・ジェイムスブラントなんて言われていたらしい。ブラントといえばユア・ビューティフル。シンガーソングライターで声がいいという点が両者に共通している。こっちのモリソンの方が声がしわがれていて、ブルースやソウルもいける。というか、もっとはっきり言えば、ブルースやソウルに振り切ってしまうのもいいんじゃないか。

ポップスが全14曲。⑬がボーナストラック。イギリスやアメリカは定期的に歌のうまいシンガーがドカンと売れて注目されるイメージがある。声という才能への信頼感が高いのだろう。

彼のカバーアルバムなんてあったら聴いてみたい。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年6月。よく見かける。

ザ・ホワイト・ストライプス「de stiji」

1曲目の最初の音でグッと来る。ブルースでありながらポップ。①youre pretty good looking(for a girl)を聴いて気に入らなかったら、たぶん好きにならないだろう。ホワイトストライプスは男女2人組みで、グラミー賞を受賞するほどの実力者。このアルバムは2000年発売。だた買ったのは人気が出てからの再発盤っぽい。ちなみに輸入盤。

ホワイトストライプスもザ・ストロークスからのガレージロックリバイバルの流れで日本でも紹介されていたけど、改めて聴いてみるとバンドごとに出自は違う。ホワイトストライプスはブルース色がすごく濃い。リバイバルしているのはガレージじゃなくブルースやハードロックだ。ちょっとジミー・ペイジっぽい気もした。

バンドは2人でギターとドラム。どうしてこの編成にしたのかは知らないけど、物足りない感じはしない。どの曲も魅力があり、甲乙つけがたい。こういうアルバムを出せるなら、そりゃあいつかブレイクするのも分かる。その後の売れた後のアルバムももちろんいいけど、荒削りなこのアルバムもいい。

【購入データ】購入店舗=福岡前原店。購入日=2018年10月。

ゴールディー「タイムレス」

なんとなくロックじゃないものを買ってみたかったので、ダンスミュージックを選択。ゴールディーは名前だけ知っていた程度。1995年と古いCDだからか、音がこもっている印象。まあ問題はない。

①タイムレスは開始3分弱がイントロ。ドラムンベースというジャンルでとっても気持ちいい音楽だ。初めてドラムンベースというものを知ったのは4heroだったが、未来の音楽だと思った。このタイムレスを聴いていても、未来的だ。いや未来の音楽と言っているのではなくて、未来世紀ブラジルみたいな絵が思い浮かぶという感じ。③state of mindがお気に入り。ベース音ってこんなに気持ちいいんだと確認できる。

正直、自分が普段聴かない音楽なだけに新鮮に聴こえるだけで、もう十分に古臭い音楽なのかもしれない。20年以上前に発売されているわけだし。ただたまに聴きたくなりそうな1枚という感じだ。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年10月。結構よく見かける。

 

クラクソンズ「surfing the void」

クラクソンズの2枚目。2010年発売。デビュー当時、日本の洋楽メディアで激しくプッシュされていた。確かにかっこよかった。しかし、そこまで推すものかなと1sを新品で買ったときは感じていた。シングル曲は好きだったけど。だが、このアルバムは1stのよさを残しつつも、よりよくなっている。

①エコーズから音に迷いがない。自信を持ってやっている。1stのひねくれたポップセンスからかなり王道寄りになっている。④vally of the calm treesは美しいほど。ただ、6曲目以降、食傷気味になってこなくもない。似たような曲が続くのだ。それだけやりたい音楽がはっきりしているということでもあろう。

今現在のクラクソンズがどうなっているかは知らないが、今後が楽しみになる1枚だ。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年10月。

リンプ・ビズキット「significant other」

リンプ・ビズキットのセカンドアルバム。1999年発売。日本盤。アメリカだけで700万枚を売ったとウィキペディアにある。11月に起きたアメリカ・カリフォルニアの山火事のニュースでフレッド・ダーストの自宅が燃えてしまったと出てきてビックリ。

ペプシマンみたいなジャケット。ミクスチャーロックとかラップメタルとかいわれるジャンルで、なぜかリンプ・ビズキットは同業者から批判されまくっていたイメージがある。

当時はゴリゴリでハードな印象があったけど、2018年にちゃんと聴いてみるとそうでもない。⑤リ・アレンジドなんてしなやかさを感じる。ほかの曲もこのジャンルが好きな人にはグッとくるだろう。⑩n2ギャザー・ナウのアレンジはクールだ。

偏見なく聴きたい。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年5月。

ビーズ「プレジャー」

ビーズが1998年に出したベストアルバム。自信にあふれていて、パッケージは金色。あれが入っていないとか異論はあるだろうけど、ヒットソングばかり詰まっている。

ビーズによくあるのはパクリ論争。⑫バッドコミュニケーションはツェッペリンに似ているというか、そのまんまだから、パクリを指摘されるのは仕方がないかもしれない。それでもやっぱ好きなのだ。佐野元春もパクリ論争があるけれど、好きなものを真似てしまうのは当たり前。もちろんそのまんま出したらダメだけど、自分たちなりのアレンジを込めつつ、出すのはありなんじゃないか。④ゼロはイーグルスと言われるけど、元曲を聴いても、なるほど~ぐらいにしか思わなかった。⑤アローンは元曲を知ると、元曲でいいやとなるけどね。

ノスタルジーもあると思う。ビーズをよく聴いていたのは中学生から高校生前半くらい。あれからほとんど聴いてこなかったけど、約20年ぶりに聴いてもすんなり聴けてしまうのは、やっぱ懐かしさだ。②love me,l love youなんてメチャクチャだと当時も思ったけど、今聴いてもギラギラしてる。笑っちゃうくらいゴージャスで、ゴリ押しで最後まで進んでいく。⑧レディーナビゲイション、⑨太陽のkomachi angelの安っぽさは時代を感じさせる。

⑪ドントリーブミーはビーズで初めて買ったシングル。⑬コーリングは地味に好きな曲。懐かしさを感じる人やビーズを知りたい人にはお勧めできる。

【購入データ】購入日=2018年7月。購入店=六本松店。よく見かける。

ガンズ・アンド・ローゼズ「ユーズ・ユア・イリュージョン1」

1991年発売。日本盤で帯付き。同名タイトルの2も同時発売で、二枚組みみたいなもの。この1には16曲も収録さており、ノリに乗っている時期だったことをうかがわせる。

①ライト・ネクスト・ドア・トゥ・ヘルはハードロックバンドらしいイメージ通りの音。②ダスト・アンド・ボーンズでガンズ流ブルースを聴かせたと思ったら、③リヴ・アンド・レット・ダイではドラマチックな展開のスタジアムロックを演っている。というようにバンドのいろんな側面を見せてくれて楽しい1枚だ。

ハードロック界におけるガンズの位置づけには詳しくない。ニルヴァーナなどグランジ勢からはバカにされていた覚えはある。ようは商業ロックと見下されていたのだろう。ガンズの甲高い声のボーカルに弾きまくるギターはハードロックのパブリックイメージになっている。それだけに批判の対象にも選ばれがちだったんじゃなかろうか。

そういった偏見があってこのアルバムを聴いても、そんなに悪い印象はない。むしろハード一辺倒じゃなくて聴き応えがある。先人の音楽、パンクやブルースなどへの敬意も感じる。16曲は多いと感じなくもないが、たくさん聴けてラッキーと考えたい。

【購入データ】購入店舗=六本松店。購入日=2018年4月。