スライ&ザ・ファミリー・ストーン「スタンド!」

すでに持っていたかもしれない。探すよりもすぐ聴きたくなったので購入。鉄板の一枚だ。

オリジナルは1969年発売の4枚目。このCDがいつ発売されたものかは書いてないので不明。ただ、すごく古い感じがるので、相当前にプレスされたものと想像。音は問題ない。ボーナストラックはなし。

①スタンド!からもう最高の曲。バンド自体はファンクにカテゴライズされているけど、この曲はものすごくポップ。全8曲だが、どれもどこかでワンフレーズくらい聴いたことがありそうなほど。それだけ耳に残るメロディーがある。③とかね。⑥のセンスもすごいクセになる。

⑦は好みが分かれるかもしれない。しかし、それ以外の曲はすばらしいもの。やはり歴史に残るアルバムは間違いないんだな。

【購入データ】購入店舗=荻窪。購入日=2019年7月。

The 4Standers「The 4Standers」

よくわからない一枚。メイド・イン・ドイツと書いてある。全6トラック。

イントロの①はとにかく、②はクレイジー・フォー・ユーでdavid hasselhoffという人のカバー。YMCAみたいな曲だ。で、これを歌っているのが心もとない歌声の男たち。これは何かの企画CDなんだろうか。何かテレビ番組のキャラクターがそのキャラクターになりきって歌う。なんかそんな感じに聞こえる。

見つけても買う必要なないし、280円でも高い気すらする。

【購入データ】購入店舗=天神。購入日=2018年11月。

ザ・ムーニー・スズキ「電気汗」

2003年発売。日本盤、帯付き。ボーナストラックが5曲あってジミヘンのカバーとかなので日本盤で手に入れておきたい。初回限定なのか通常なのか分からないがバックパスみたいなものも入っていた。

ストロークス発のガレージリバイバルの流れ。特にホワイトストライプスの系統だ。とはいってもブルースではなくガレージロック色がつよい。②ヤングマンはMC5まんまだ。その後の曲もどこかで聴いた?みたいなのが続く。日本盤帯には「懐古趣味で片づける人に用はない」と書いてあるが、懐古趣味の人こそ格好のターゲットなのでは? 03年当時の若者にとっては新鮮でありつつ、大人にも食い込む。狙っているというより好きだからやっているだけだろうが、懐古趣味の一言でオッサンリスナーをうっちゃったりはしていなかっただろう。

こういうのは「だったらオリジナルを聴けばいいじゃないか」となりがちだが、不思議とそうならない。好きでやっている、楽しそうにやっているというのが素直に伝わるからだろうか。コンパクトに過去のロックンロールがまとまっているから聴きやすいのかもしれない。想像以上に買ってよかった一枚になりそう。にしてもMC5の影響って大きいんだな。⑩のインスト曲はストレートでかなりいい。

⑪のジミヘンカバーはスズキ色に染めている。ジミヘンに寄せるのはさすがにやめたのだろう。

【購入データ】購入店舗=吉祥寺。購入日=2019年8月。比較的見つかりやすい方ではないか。

ポール・ウェラー「ヒーリオセントリック」

2000年発売。ソロ5作目。日本盤。帯付き。ボーナストラックは2曲。

①を聴くと、ザ・ジャムやスタイル・カウンシルに比べ、ずいぶんと土臭いロックに思える。しかし、その後の曲はそうでもない。

ミディアムテンポの曲が多いのだけど、美メロというわけではないからいまいち乗り切れない。英語がばっちり聴き取れればいいのか? 歌詞がすばらしいのか? う~ん、たとえそうでもメロディーがよくないとメッセージも受け取りにくいのでは?

オーケストラを取り入れたというのが一つのトピックらしい。⑧が特にそうかな。メロディもマシな方でアルバムの中では力が入っているように思える。⑨はアウトロが面白い。

ボートラの⑪のインストがいい。あやしい夜の雰囲気が漂っている。アルバムタイトルと同名の曲だけど、アルバムの雰囲気とは全然違う。これはリミックスで元の曲があるんじゃないかと疑うほど。⑪の方向性でもっと聴きたい。

【購入データ】購入店舗=六本松。購入日=2018年8月。

ミューズ「ショウビズ」

1999年発売のファーストアルバム。日本盤でボーナストラックが1曲。最後に添えられているのではなく中盤に差し込まれているけどボートラの扱いとしては微妙。

①sunburnからミューズ節。厳かなアレンジでボーカルの声がのびやかに響く。これは②にも続いていく。③はそこにさわやかさが加わる。④は意外にもブルース風。

この時点ですっかりバンドの個性は完成されているんだな。だからこそ売れたのだろう。そういう意味では安心して買える。

【購入データ】購入店舗=天神。購入日=2018年7月。

マーズヴォルタ「ゴリアテの混乱」

2008年発売。アットザドライブインのメンバーのいるバンド。ものすごい熱量で演奏もうまいし、とにかく圧倒される。しかしというか、だからこそというか、あまり聴く機会がない。よすぎるのが分かっているだけに、あえて聴かないとなってしまうのだ。たとえるならウニみたいなもの。子供のころウニが好きと言ったら、ある日、親がウニだけを多めに買ってきた。それまではあくまで寿司のウニしか食べたことがなかった。で、そのウニを食べたのだけど、おいしいはおいしい。しかし、量が多くて胸がムカついてきた。ウニはおいしいが、ウニだけを一気に食べるものではない。寿司のように少量だからいいのだ。

それにしてもこのテンションの高さは何なんだ。ドラムとベースがすごい。強引になんでも飲み込んでいく。これがグルーブというやつか。

12曲もあるからお腹いっぱいになる。急展開する曲もあって、1曲じゃないみたい。前半の曲が飛ばしているのは分かるけど、⑩になっても飛ばしてくるから驚く。

【購入データ】購入店舗=天神。購入日=2018年5月。

nico touches the walls「runova×handover」

2004年結成の日本のオルタナバンド。これは06年発売のミニアルバム。このバンドのことはよく知らないが、メジャーデビュー前と言われないと分からないくらい、この時点でしっかりしたバンドになっている。ロックという先入観に惑わされず、③のようなしっとりした曲調もあり、メインストリームでやっていくんだという意思を感じる。というか半分はミディアムテンポの曲でイメージと違った。遅いテンポのときのギターの音が丁寧でいい。

このアルバムだけの判断だとほかの曲を聴きたくなるようなほどの個性が若干足りない。キラーチューンもない。平均以上なんだとは思うけど。

【購入データ】購入店舗=天神。購入日=2018年12月。

v.a.「i was a yeh yeh girl」

2002年発売。日本盤。帯付き。全15曲。イタリアのラウンジ・ミュージック専門誌「ilgiaguaro」による日本限定の企画CDだという。ちょっとよくわからないけど、イタリアの1960年代の音楽に触発された現代のアーティストたちによるコンピレーションのようだ。

1曲目は最高。2曲目も最高。3曲目はまあまあ。つまり最高の頻度が高いのだ。参加アーティストはdoing time、vip2000、モンテフィオリ・カクテルなど。

とにかくダンサブル。テクノのようなダンスミュージックではないが、それ以上に躍らせる音楽だ。60年代に若者がダンスホールで集まって踊っていた音楽を現代風にした感じ。

さすがに15曲もあると中盤からダレてくる。しかし、それでもすばらしいアルバムなのは間違いない。買ってよかったと心から思える一枚だ。イタリアっぽいといえばイタリアっぽい。これで地中海に思いを馳せたい。

【購入データ】購入店舗=浜田山。購入日=2019年5月。

B.B.king&エリック・クラプトン「RIDING with the king」

2000年発売。ジャケットがいい。クラプトンが車を笑顔で運転し、後部座席にドカッとキングが座る。黒いスーツに白いシャツがとてもりりしく見える。ブルース界の巨人なんていわれるキングだけに、存在感がある。

正直、初めて聴いたときはピンと来なかった。何回か聴いてようやくいいなと思えるようになってきた。②ten long yeasは典型的なブルース。①のタイトル曲みたいにポップさがある曲より、②のようなコテコテの方が聴きごたえがある。

その後もブルース曲多めの中にポップソングが混じる感じで展開する。聴き手を飽きさせない工夫なんだろうか。確かに効果がある。

最初聴いたときにピンと来なかった理由は⑪hold on im comingにある。サムアンドデイブのカバーなのだけど、オリジナルの方が圧倒的によく思えたのだ。何度か聴くうちにギターがよく感じたり、粘っこいアレンジも悪くないと思えたり。

ようはこのアルバムを聴くなら、2人の全盛期のアルバムを聴けばいいじゃないかと感じてしまったのだが、このゴージャス感を気軽に楽しめばいいのだろうな。

【購入データ】購入店舗=天神。購入日=2018年10月。

コーネリアス「96⚡69」

1996年発売。「69⚡96」のリミックスアルバム。収録時間は69分。96トラックというこだわり。

もとになった「69⚡96」を買ったのは中学時代だったか。初回限定盤のピンクビニールのやつで本当によく聴いていた。だからこのアルバムも聴きやすい。リミックスというとちょっとアレンジが違うくらいかなと思いがちだが、結構変わっているのもあって楽しい。

リミックスを担当しているのは砂原良徳、思い出波止場、石野卓球、スチャダラパー、hideなど。

④volunteer ape man(disco)は石野卓球だけど、自分の土俵に持ち込んでやっている。もちろん好き。⑤1969はスチャダラパーの曲になっている。というかそもそもリミックスできるような曲だったっけ?

すごく楽しみにしていたのが⑨ヘビーメタルサンダー。hideが担当。原曲は後半の展開がとてもすばらしくて何度も繰り返し聴いたほど。ギターの曲だからhideがやったらどうなるかというのも見もの。ところがだ。ギターはいいんだけど、後半の展開がばっさり切られてるのが残念。この曲の肝は後半じゃないかと。

96トラックあるうちのほとんどは波の音。69曲目にwelcome to jungleのライブバージョンが収録。この「木魚」の連呼は元のアルバムでも印象的だったな。96曲目はお遊びみたいなもの。

もとのアルバムを知っていればそこそこ楽しめるはず。

【購入データ】購入店舗=吉祥寺。購入日=2019年9月。