ソニー・クラーク「クール・ストラッティン」

ジャズピアニストのソニー・クラークの有名レコード。1958年発売の輸入盤。しかも280円ではなく108円。すでに持っているのだが、安すぎて思わず買ってしまった。

盤面に1987とあったから、1987年にCDとして発売されたものなのかなあと思うが正確なことは分からない。音はこもって聴こえるということはなく十分OK。問題ない。

鉄板の1曲目を聴いていると、行ったこともないのにニューヨークの街並みが浮かんでくる。行ったことないのにだ。これが素晴らしい音楽の力なんだなあ。

昔のジャズの有名盤は新品でも安いので、1000円とか1500円だったから、中古となるとすごく安くなる。しかも、リマスターとかで再発が多いから、古いのはますます安くしないと売れない。そういうわけで、ジャズの名盤がブックオフ280円コーナーに流れてくるのだろう。鉄板なので買っておきたい。

【購入データ】購入店舗=福岡長住。購入日=2018年10月。

ビョーク「ホモジェニック」

1997年発売の4枚目。いつ聴いてもとっても不思議な感じ。テクノじゃないしエレクトロニカというのもちょっと違う。ジャンル分けというのが困難な音楽だ。無機質な音にビョークの生々しい声が乗っている。

①ハンターからすっかり世界観が出来上がっているよう。本人はアイスランド的レコードと言っているようだが、アイスランドってこんな感じなん除荷。凍てついた中にぬくもりがあるよう。確かに白い雪に包まれているイメージがある。

ビョークは2003年のフジロックでライブを見ている。森の精霊とでもいう感じの衣装で、ちょこちょこ跳ねていた。炎がボワ~と燃えて、幻想的なムードを高めていた。ハイパーバラッドという曲がすごく印象に残っているね。

カラオケで歌われることなど想定していないメロディ。これを歌うのは相当難しいだろう。考え付くのも難しそう。とにかく才能に圧倒される。もっとも仰々しいのが好きじゃないって人にはウケが悪そう。

【購入データ】購入店舗=天神。購入日=2018年9月。どこにでもあるはず。

シックス・バイ・セヴン「ザ・ウェイ・アイ・フィール・トゥデイ」

2002年発売の三枚目。国内盤で帯付き。イギリスのノッティンガムのバンドだそう。シューケイザーとまではいかないが、物憂げでありながら激しさがある音。1991年結成なのでブリット・ポップ時代も現役だったはずだが、そことは気色が異なる。デビューアルバムを持っていたはずだったが、どうだったかな。とにかく3枚目はブリット・ポップじゃない。

④はまるでスタジオ・ライブみたい。ライナーノーツによると、アルバム自体がライブ感を意識した録音にしているのだとか。それは成功しているように思える。

1回目より2回目の方がいいアルバムに思えた。正直、初めて聴いたときはそんなでも…と思ったが、2回目でグンと印象がよくなった。ただ物憂げなのではなく、激しさとメロディがしっかりあることが分かったのが要因だろう。

⑥はアツいけどクールという不思議な感じ。アルバム全編がそう。冷たい中にアツいものがある。⑧の疾走感もいい。なかなかの良アルバムだ。

【購入データ】購入店舗=吉祥寺。購入日=2019年6月。

ゴンチチ「ベスト・オブ・ゴンチチ・ワークス」

ゴンチチはアコースティックギターのデュオ。CMの曲でよく名前を見るから買ってみた。全14曲。発売は2000年。

①Platypusはフュージョンみたい。70年代80年代みたいな。もっともそこまで演奏で聴かせるという曲じゃない。②放課後の音楽室は聴いたことのある1曲。たぶんCMだけど、何かは覚えてない。だけど懐かしい気持ちにさせてくれる。このギターの音色がゴンチチの最大の魅力なんだろう。この1曲で元は取れる。

のんびりと聴ける一枚。休みの日に合いそう。

【購入データ】購入店舗=天神。購入日=2018年9月。

スライ&ザ・ファミリー・ストーン「スタンド!」

すでに持っていたかもしれない。探すよりもすぐ聴きたくなったので購入。鉄板の一枚だ。

オリジナルは1969年発売の4枚目。このCDがいつ発売されたものかは書いてないので不明。ただ、すごく古い感じがるので、相当前にプレスされたものと想像。音は問題ない。ボーナストラックはなし。

①スタンド!からもう最高の曲。バンド自体はファンクにカテゴライズされているけど、この曲はものすごくポップ。全8曲だが、どれもどこかでワンフレーズくらい聴いたことがありそうなほど。それだけ耳に残るメロディーがある。③とかね。⑥のセンスもすごいクセになる。

⑦は好みが分かれるかもしれない。しかし、それ以外の曲はすばらしいもの。やはり歴史に残るアルバムは間違いないんだな。

【購入データ】購入店舗=荻窪。購入日=2019年7月。

The 4Standers「The 4Standers」

よくわからない一枚。メイド・イン・ドイツと書いてある。全6トラック。

イントロの①はとにかく、②はクレイジー・フォー・ユーでdavid hasselhoffという人のカバー。YMCAみたいな曲だ。で、これを歌っているのが心もとない歌声の男たち。これは何かの企画CDなんだろうか。何かテレビ番組のキャラクターがそのキャラクターになりきって歌う。なんかそんな感じに聞こえる。

見つけても買う必要なないし、280円でも高い気すらする。

【購入データ】購入店舗=天神。購入日=2018年11月。

ザ・ムーニー・スズキ「電気汗」

2003年発売。日本盤、帯付き。ボーナストラックが5曲あってジミヘンのカバーとかなので日本盤で手に入れておきたい。初回限定なのか通常なのか分からないがバックパスみたいなものも入っていた。

ストロークス発のガレージリバイバルの流れ。特にホワイトストライプスの系統だ。とはいってもブルースではなくガレージロック色がつよい。②ヤングマンはMC5まんまだ。その後の曲もどこかで聴いた?みたいなのが続く。日本盤帯には「懐古趣味で片づける人に用はない」と書いてあるが、懐古趣味の人こそ格好のターゲットなのでは? 03年当時の若者にとっては新鮮でありつつ、大人にも食い込む。狙っているというより好きだからやっているだけだろうが、懐古趣味の一言でオッサンリスナーをうっちゃったりはしていなかっただろう。

こういうのは「だったらオリジナルを聴けばいいじゃないか」となりがちだが、不思議とそうならない。好きでやっている、楽しそうにやっているというのが素直に伝わるからだろうか。コンパクトに過去のロックンロールがまとまっているから聴きやすいのかもしれない。想像以上に買ってよかった一枚になりそう。にしてもMC5の影響って大きいんだな。⑩のインスト曲はストレートでかなりいい。

⑪のジミヘンカバーはスズキ色に染めている。ジミヘンに寄せるのはさすがにやめたのだろう。

【購入データ】購入店舗=吉祥寺。購入日=2019年8月。比較的見つかりやすい方ではないか。

ポール・ウェラー「ヒーリオセントリック」

2000年発売。ソロ5作目。日本盤。帯付き。ボーナストラックは2曲。

①を聴くと、ザ・ジャムやスタイル・カウンシルに比べ、ずいぶんと土臭いロックに思える。しかし、その後の曲はそうでもない。

ミディアムテンポの曲が多いのだけど、美メロというわけではないからいまいち乗り切れない。英語がばっちり聴き取れればいいのか? 歌詞がすばらしいのか? う~ん、たとえそうでもメロディーがよくないとメッセージも受け取りにくいのでは?

オーケストラを取り入れたというのが一つのトピックらしい。⑧が特にそうかな。メロディもマシな方でアルバムの中では力が入っているように思える。⑨はアウトロが面白い。

ボートラの⑪のインストがいい。あやしい夜の雰囲気が漂っている。アルバムタイトルと同名の曲だけど、アルバムの雰囲気とは全然違う。これはリミックスで元の曲があるんじゃないかと疑うほど。⑪の方向性でもっと聴きたい。

【購入データ】購入店舗=六本松。購入日=2018年8月。

ミューズ「ショウビズ」

1999年発売のファーストアルバム。日本盤でボーナストラックが1曲。最後に添えられているのではなく中盤に差し込まれているけどボートラの扱いとしては微妙。

①sunburnからミューズ節。厳かなアレンジでボーカルの声がのびやかに響く。これは②にも続いていく。③はそこにさわやかさが加わる。④は意外にもブルース風。

この時点ですっかりバンドの個性は完成されているんだな。だからこそ売れたのだろう。そういう意味では安心して買える。

【購入データ】購入店舗=天神。購入日=2018年7月。

マーズヴォルタ「ゴリアテの混乱」

2008年発売。アットザドライブインのメンバーのいるバンド。ものすごい熱量で演奏もうまいし、とにかく圧倒される。しかしというか、だからこそというか、あまり聴く機会がない。よすぎるのが分かっているだけに、あえて聴かないとなってしまうのだ。たとえるならウニみたいなもの。子供のころウニが好きと言ったら、ある日、親がウニだけを多めに買ってきた。それまではあくまで寿司のウニしか食べたことがなかった。で、そのウニを食べたのだけど、おいしいはおいしい。しかし、量が多くて胸がムカついてきた。ウニはおいしいが、ウニだけを一気に食べるものではない。寿司のように少量だからいいのだ。

それにしてもこのテンションの高さは何なんだ。ドラムとベースがすごい。強引になんでも飲み込んでいく。これがグルーブというやつか。

12曲もあるからお腹いっぱいになる。急展開する曲もあって、1曲じゃないみたい。前半の曲が飛ばしているのは分かるけど、⑩になっても飛ばしてくるから驚く。

【購入データ】購入店舗=天神。購入日=2018年5月。