ブラフマン「a forlorn hope」

ブラフマンは高校時代に「a man of the world」を購入。このアルバムはそれに続くセカンドアルバムにあたる。正直、「a man~」だけで十分と思っていた。だから、聴いてみてビックリ。「a man~」よりいいじゃないか。

①for ones lifeから飛ばしている。②basisもいい流れ。③shadow playもノッていける。…というように止まることなく最後まで聴きとおせる。テンポがいいのだ。

音はもともとメロコアのくくりなんだろうが、そこに民族音楽の要素が加わって独自性を出している。歌詞は英語詩と日本語詩の曲があり、日本語詩も古風な言葉遣いをしていて一筋縄にはいかない。これはブランディングというか、バンドに個性を出す一環なのだろう。ブラフマンといばこういう歌詞のイメージができている。最近のブラフマンは変わっているかもしれないが…。

⑤deepはシングル曲。シングル盤を当時買った覚えがある。こんなのかっこいいに決まってるじゃんと思った記憶がある。「かっこいい曲を作る」としっかりとしたコンセプトを持って作ったという感じ。⑦sliding windowはインスト曲で楽しげ。⑨mis16は英語でもないからビックリ。SEMILLAというバンドのカバーらしいが詳しいことは分からず。前作でいうゴダイゴのカバーみたいなものかな。⑪arrival timeはdeepとのダブルA面だったような。

ブラフマンを聴き始めたいと思ったら、これでいいんじゃないか。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年8月。

ジェーンズ・アディクション「リテュアル・デ・ロ・ハビデュアル」

1990年発売。日本盤。アメリカのロックバンドの3枚目にあたり、これで一度解散している。

①stop!からしていい曲。きっとアルバム自体もいいのだろうなと思わせてくれる。勝手にファンク色の強いバンドと思っていたから、思いのほかロックバンドしてて驚いた。ボーカルの声もハードロックバンドみたいにハイトーンで伸びやかだ。とはいえ普通のハードロックバンドじゃない。演奏や曲展開に繊細さを感じる。

ベースとドラムがしっかりしている。その上でギターとボーカルが伸び伸びと動き回る。obviousが良曲。⑤⑥の流れもいい。サイケな印象の曲もある。後半はちょっと似た曲が続くかな。

90年代のアメリカのオルタナティブロックを代表するバンドらしく、聴いて損はない内容になっている。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年4月。

ザ・バンド・アパート「K.AND HIS BIKE」

結成20年になるバンドのファーストアルバム。2003年発売。①FUELを聴けばだいたいの感じはつかめる。バンド組んでこういう音がバンバン出せたら、そりゃ楽しいだろうな。おしゃれでいて、ロックでいて、丁寧でもある。1枚目から完成されており、どうしてこういう音楽をやろうとしたのかその着想が気になる。こんなバンドは日本には03年当時なかったんじゃないかな。雛形になるようなバンドがあったのかな。とにかく独特な存在だ。

歌詞は英語。メロコアがはやっていたころのバンドよりかはちゃんとしているように聴こえる。それよりもやっぱり演奏だろう。とてもうまい。そして繊細だ。繰り返し聴いて、ああこんな風にも鳴っていたのかと何度も楽しめそう。どの曲がベストというより全体としていいアルバム。

いっそのことインストバンドになっててもよかったんじゃないかと思うほど。どうやら今では日本語詩で歌っているようだ。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年5月。このバンドの過去のアルバムならかなりの頻度で280円コーナーで見かける。

アルファ「ザ・インポッシブル・スリル」

2001年発売。輸入盤。猫のジャケットに引かれて購入。①スティルを聴くとエレクトロニカっぽい始まり。ビョークのようなボーカルが入ってくる。③dimはかなり情緒的。ボーカルには男性と女性がいるみたいで、女性の方が多め。スローな曲が多く、カラッと明るいのではなくシトシトと雨が降っている日が似合うような曲ばかり。落ち着きたいときに聴きたい音楽だ。

【購入データ】購入店舗=六本松店。購入日=2018年5月。

織田哲郎「SONGS」

いろんな人に曲提供をしている織田哲郎のセルフカバーアルバム。1993年発売。いわゆるビーイング系を支えていた人。歌声も渋くていいのだ。

①世界中の誰よりもきっとはオリジナルとは全然違うアレンジ。オルゴールにしたらこんなテンポになりそうだってくらいゆったり。これがいい。②このまま君だけを奪い去りたいはDEEN。オリジナルに近いけど、歌い方が織田節。③愛を語るより口づけをかわそうはWANDSだっけ? オリジナルより落ち着いた印象。

④チョットは大黒摩季。これはオリジナルの方がいい。⑤咲き誇れ愛しさよはwinkへの提供曲。これもオリジナルの方がいい。やはり女性が歌う曲は女性が歌ったほうがよく聴こえる。

その後は地味な曲が続いて、⑩揺れる想い。アコースティックアレンジを楽しみたい。⑪翼を広げては相変わらずいい曲。

織田哲郎のすごさをしっかりと感じ取れた。

【購入データ】購入店舗=福重店。購入日=2018年3月。

ザ・ブルー・ヴァン「ディア・インディペンデンス」

2006年発売。日本盤で帯付き。デンマーク出身の4人組バンド。ブルースっぽいロックロールをやるバンドで、帯には「60sモッズ・ゲノムを引き継ぐ新世代R&B」と書いてある。そうなのかどうかは分からないけど、60s音楽が好きなのは伝わってくる音。でも、やっぱり21世紀のバンドだと思う。事前情報なく聴いたとしても60sのバンドだとは思わないはず。録音状態がきれいだから。

①ジ・オデッセイからブルージー。買ってからかなりの時間が経ってから聴いたけど当たりだと今さらながらに気がついた。②ドント・リーブ・ミー・ブルーはイントロから持っていかれる。その後の曲もクオリティが高く、ホレボレしてしまうほど。

ハモンドオルガンが印象的だけど、ベースとドラムもいい。ベースが曲を引っ張っているように思える。お気に入りは⑧タイム・イズ・ライト。あまり60sというキーワードに惑わされることもないかなと思う。

【購入データ】購入店舗=福重店。購入日=2018年5月。

ジャニ・マルティネッリ「バブル・ステーション」

よく分からず購入。日本盤でライナーノーツが付いており、それによると、スペイン・マドリッドに住む女性のアルバムのようだ。歌詞は英語。ベッドルームで録音したといい、ライナーノーツにも何度も登場するように「ドリーミー」な音楽だ。

曲はアコースティックなアレンジ。ミディアムテンポでアップテンポはない。声は優しく、包み込む感じというよりはそっと寄り添う感じ。休みの日の日中にだらりとしながら聴きたい。サーフ・ミュージックと近いが、ちょっと違う。こっちはドリーミーというかサイケ色が少しある。

①la casaが一番分かりやすくアーティストの魅力を伝えている。つかみとしては最高だ。少ない楽器でポップでありながらひねりのあるメロディー。数曲インストもあるが、心が穏やかになるというか部屋を落ち着いた空気にしてくれる。⑥ココナッツ・ライムとかいいね。⑧ハッピー・バブル・ブルースもいい。歌がだめでは全然ないが、インスト曲の方が好きかもしれん。

直感で手にとって買ったわけだが。まさかのスペイン発の音楽でビックリ。280円コーナーにはまだまだいろんなものが眠っているなと実感。spotifyも使っているけど、それとは違う形でいろんな音楽と出会えるのがいい。

【購入データ】購入店舗=六本松。購入日=2018年12月。

ブリリアント・グリーン「ブリリアントグリーン」

1998年発売のファーストアルバム。当時はボーカル、ギター、ベースの3人組バンド。①im in heavenは英語歌詞。ベースがゴリゴリしている。②冷たい花はシングルになったんだっけか。こうして2曲を聴くと、日本語詩の方が声に合っていると思う。なんか投げやりな感じがいい。

勝手にUKロックなイメージを抱いていたけど、ロック色が強いわけではない。ミディアムテンポだったりアコースティックだったり、全体を通してゆったりしている。バンド1枚目のアルバムの割りには妙に落ち着いている。

ベストトラックは④オールウェイズアンドオールウェイズかな。ジャケットの荒涼とした感じと違って、温かみのあるアルバムだ。

【購入データ】購入店舗=六本松店。購入日=2018年5月。ブリリアントグリーンのCDはよく見かける。

ジェイムス・モリソン「ジェイムス・モリソン スペシャルエディション」

2007年発売。日本盤。DVD付き。ポスト・ジェイムスブラントなんて言われていたらしい。ブラントといえばユア・ビューティフル。シンガーソングライターで声がいいという点が両者に共通している。こっちのモリソンの方が声がしわがれていて、ブルースやソウルもいける。というか、もっとはっきり言えば、ブルースやソウルに振り切ってしまうのもいいんじゃないか。

ポップスが全14曲。⑬がボーナストラック。イギリスやアメリカは定期的に歌のうまいシンガーがドカンと売れて注目されるイメージがある。声という才能への信頼感が高いのだろう。

彼のカバーアルバムなんてあったら聴いてみたい。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年6月。よく見かける。

ザ・ホワイト・ストライプス「de stiji」

1曲目の最初の音でグッと来る。ブルースでありながらポップ。①youre pretty good looking(for a girl)を聴いて気に入らなかったら、たぶん好きにならないだろう。ホワイトストライプスは男女2人組みで、グラミー賞を受賞するほどの実力者。このアルバムは2000年発売。だた買ったのは人気が出てからの再発盤っぽい。ちなみに輸入盤。

ホワイトストライプスもザ・ストロークスからのガレージロックリバイバルの流れで日本でも紹介されていたけど、改めて聴いてみるとバンドごとに出自は違う。ホワイトストライプスはブルース色がすごく濃い。リバイバルしているのはガレージじゃなくブルースやハードロックだ。ちょっとジミー・ペイジっぽい気もした。

バンドは2人でギターとドラム。どうしてこの編成にしたのかは知らないけど、物足りない感じはしない。どの曲も魅力があり、甲乙つけがたい。こういうアルバムを出せるなら、そりゃあいつかブレイクするのも分かる。その後の売れた後のアルバムももちろんいいけど、荒削りなこのアルバムもいい。

【購入データ】購入店舗=福岡前原店。購入日=2018年10月。