フランツ・フェルディナンド「RIGHT THOUGHTS RIGHT WORDS RIGHT ACTION」

店で見かけたときにすでに所持しているんじゃないかと思ったけど、買った。危惧したとおり家にあった。新品で日本盤を買っていたみたい。これは輸入盤だ。

買った記憶が不確かなくらいだからあんまり聴いてなかったんだろう。そんな良くなかったのかなと思ったけど、別にそんな悪くないじゃないか。

②evil eyeはとってもノリノリ。フランツはデビューから聴いていたが、デビュー作や2枚目の感じがある。ちなみにこれは4枚目。3枚目だって嫌いじゃないが、ちょっとゆったりしすぎていたかな。4枚目はほんとにノリノリ。

文句なくいいアルバムなので初回限定の2枚組みを探した方がいいかも。280円ではなさそうだけど。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年11月。

trf「dAnce to positive」

急にtrfが聴きたくなって買ってきた。1995年発売の5枚目。「クレイジー・ゴナ・クレイジー」とか「オーバーナイトセンセイション~時代はあなたに委ねてる~」とかが収録されており、trfの全盛時代のアルバムだ。逆に言うと、これ以降は右肩下がりになっていった印象がある。

ラテンやファンク、ソウルなどをちょこちょこと取り入れている。③マスカレイドも当時はあんまり気にも留めてなかったけど、ラテンな音を取り入れている。もっとゴリゴリのデジタル音だと思っていた。気になって調べたら、シングル曲はアルバム・ミックスなんだとか。違うように作りなおしたから、そりゃ違って聴こえるはずだね。

⑤クレイジー・ゴナ・クレイジーが象徴的だが小室哲哉の曲はとても不思議だ。この曲のメロディーはサビはキャッチャーだが、サビ意外は正直モタついているというか、いいもんじゃない。TKサウンドはサビだけ頑張って、平メロは適当。そんなイメージがある。ただ、それでも聴ける曲なのだ。それが不思議。

アルバム全体として生音っぽさを出そうとしているのだろう。それは成功している。また、シングル曲よりもアルバム曲の方がいいとも思う。⑩みたいなアホっぽい曲を入れたのは理解ができない。この曲で流れが途切れる。

⑫オーバーナイト・センセイションはこのアルバムやこの時代を象徴する曲だろう。リアルタイムで聴いたとき、こんな曲が売れるかよと思うと同時に惹かれていたのを思い出す。当時、飛ぶ鳥を落とす勢いのグループが出す曲にしては冒険しすぎていると思ったし、今もそう思う。これをヒットソングとして成立させた小室哲哉はすごいって話になってしまうのだけど。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年12月。

KORN「イシューズ」

1999年発売の4枚目。5曲入りのボーナスディスクが付いてきた。②のひりひりと冷たい感触の導入がこのアルバムとバンドのイメージを決定しているのかな。シリアスで情緒的なところがある。激しく思いとはいえ、あたり構わずケンカを売るような攻撃性のある音楽とも違う。

リンプ・ビズキットよりもメロディアスで内向的な印象。リンキン・パークはちょっと近い。③もいい曲だ。ボーカルの震えるような声色が特徴的。一方でメタルらしい声も出る。表現力の幅は広い。⑧はその幅を楽しめる。⑪はアレンジがかっこいい。

ボーナスディスクも聴いてみた。過去のアルバムの曲でラジオミックス、ダブミックスとかライブバージョンとかが入っている。同じ280円ならボーナスディスク付きを買いたい。

【購入データ】購入店舗=六本松。購入日=2018年11月。

エアロスミス「ライブ!ブートレグ」

1978年のライブアルバム。ブートレグ、つまり海賊盤と銘打つだけにザ・フーのライブ・アット・リーズみたいなそっけないジャケット。ハンコを押したような海賊盤っぽい仕上がりになっている。古いせいか音がこもっているので、音量は大きめで聴くしかない。

同時期のローリングストーンズやツェッペリンに比べるととても聴きやすい。適度にテンポが早くて、ポップに仕上がっている。パンク・ムーブメントとは違うフィールドで堂々と自分たちのロックンロールをやっている、そんな自信を感じる。そう、楽しそうなのだ。

ビートルズのカム・トゥゲーザーのカバーも面白いが、⑦ウォーク・ディス・ウェイの鉄板ぶりが最高だ。力でねじ伏せていく感じ。おそらくだけど今のエアロスミスにはないんじゃないか。若くて脂が乗っているからこその勢いじゃなかろうか。もし今もこんな感じならそれはすごいことだけど。

後半の⑭⑮だけ時代がさかのぼって73年になっている。音も露骨に違って、より小さい会場でやっているような雰囲気。⑮はジェイムス・ブラウンの曲だが、きっとこれはオリジナルを聴いた方がいいレベルだと思う。ノリきれてないJBって感じ。問題はこの曲の後半からドロー・ザ・ラインという別の曲になる点。それを聴こうと思ったら、ノリきれてないJBを聴くしかない。

まとめるといいライブアルバムなのは間違いない。エアロスミス初心者でもむしろ入門編にいいんじゃないか。

【購入データ】購入店舗=前原店。購入日=2018年12月。

ベン・フォールズ「ロッキン・ザ・サバーブズ」

2001年発売のベン・フォールズのソロ第一弾。ほとんど1人で楽器も演奏しているそう。

①からベン・フォールズ節。正直、バンド時代の曲との違いをそこまで感じられない。自分自身の名前冠しているバンドだったし、ソロになってもあまり曲作りに差はないのだろうか。相変わらずのすばらしいポップさで聴きほれる。

バンド時代のCDと同じく280円コーナーの鉄板だとは思うけど、まずはバンド時代のCDを優先したいかな。どうしてか分からないけど、バンド時代の方がよりよく聴こえる。若さを感じるからだろうか。このソロアルバムは落ち着いた印象がある。その落ち着きを好むなら、こっちの方がよく感じるのだろうね。

【購入データ】購入店舗=六本松。購入日=2018年10月。

ジョス・ストーン「ザ・ソウル・セッションズ」

2004年発売。日本盤、帯付き。コピーコントロールCD。USバージョンと書いてある。元々の発売は03年で売れたから、特別価格版を出したみたい。それがこれ。

16歳の天才女性シンガーというのがウリ。確かに16歳とは思えない貫禄。こりゃ売れるわ。聴いていて心地いい。もっとも前半3曲は気にならなかったが、それ以降はボーカルが前に出すぎていて、演奏が控えめになっているのが気になった。ウリがボーカルとはいえど、やはり音楽だし、ましてやソウル・ミュージックだし、演奏も大事。バランスをしっかり調整したアルバムが、これ以降に出ていれば聴いてみたい。

この時期のCDにはコピーコントロールCDが多いのだけど、今のところ不都合はない。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年10月。

松崎しげる「タイム」

1988年発売。このアルバムがどういう扱いのアルバムなのかよく分からない。代表曲「愛のメモリー」が入っているけど、愛のメモリーは1977年くらいの曲。アルバム自体はそんな細かいことが気にならないくらいいい。

①say for loveから美メロで優しい声。テレビで見る「愛のメモリー」だと、松崎しげるはとってもエモーションに、ときに暑苦しく歌っているが、このアルバムの松崎しげるは優しいのだ。

歌謡曲ドンピシャリとは言い切れない。シティポップの要素も入っている。演奏はしっかりと歌を引き立てようというものだろう。曲調ばバラード寄りのものが多い。テーマは愛についてばかり。歌い方は優しくとも、愛ばっか言われると暑苦しいかもしれない。

【購入データ】購入店舗=前原店。購入日=2018年12月。

ミスティックアーク(エニックス)

ブックオフにはCD以外にも本やゲームが売っている。レトロゲームもある。というわけで、ブックオフで買ったレトロゲームのことも書いていきたい。

最近、クリアしたのは「ミスティックアーク」。RPGで主人公がいろんな世界を回り、アークなるアイテムを集めるという話。主人公も仲間もしゃべらない。しゃべるのは敵役ばかりで、敵からストーリーを教えてもらうしかない。というか、敵も肝心なことはしゃべっていなかったような気もする。

エンディングを見ると、今まで起きたことが何だったのかが納得するかどうかはともかく、理解できるようになる。ラストの声の意味もよく分かる。ただ、ストーリーに期待するゲームではない。

注目は敵とのエンカウントだ。ランダムではない。フィールドマップ画面の左上にレーダーのようなものが出て、そこに敵が白い点で表される。その点にあたるとエンカウンとなるのだ。決してシンボルエンカウントとは言わないのかもしれないが、すごく新鮮。最近のゲームに慣れるとどうしてもランダムエンカウントはイライラしてしまう。このゲームで一番の特徴だと思う。

クリア時間は約30時間弱。ほどほどの長さ。難易度は低い。レベル上げをした記憶もない。攻撃力を上げる魔法を使っておけばたいてい大丈夫だ。レトロゲーム好きなら一度はやってみるべしというレベルではない。

【購入データ】前過ぎて忘れてしまった。値段は108円。

リッキー・リー・ジョーンズ「浪漫」

アメリカのシンガーソングライターのデビューアルバム。1979年発売。「浪漫」というのは日本盤タイトルで、実際は自分の名前をタイトルにしていた。買ったのは輸入盤。

どんなものか全く知識なく購入。40年前の音楽だけど、古さを感じない。アコースティックなアレンジが耳なじむ。歌声の自己主張は激しくなく、これもまた耳になじむ。とにかく聴きやすいのだ。③を聴いていると、バックの演奏が丁寧に思える。プロの仕事というのかな、ちょっと音を大きくして演奏をじっくり聴きたくなる。

⑤のブルース調の曲もいい。自分の声のかわいらしさを理解した上での歌い方が合っている。無理にブルースしすぎていない。ほかにもアルバムではジャズ、カントリー、フォークとジャンルを行ったり来たりする。どれも無理がない。⑦の流れるようなボーカルは聴き応えあり。

トータル40分くらいの短さもいい。

【購入データ】購入店舗=六本松。購入日=2018年11月。

ザ・リバティーンズ「リバティーンズ再臨」

リバティーンズの3枚目になるのかな。2015年発売。ゲオのレンタル落ち。350円。日本盤。全17曲で、5曲がボーナストラック。

リバティーンズはライブを見たことが2回ある。2003年の新宿リキッドルーム。そしてその夏のフジロック。新宿では最後にカールがピートをおんぶして(逆かもしれん)ステージを走っていたのを覚えている。しかし、フジロックではピートはやってこなかった。リバティーンズは2000年代のバンドとしては珍しくスキャンダル、主にピートのドラッグが注目されていた。そのあおりだったかなんだかでピートは来なかった。カールとの仲も悪くなっていたという。こういう情報は当時、ロッキンオンから仕入れていた。

フジロックではなんだか弱々しいリバティーンズだった。ドント・ルック・バック・イントゥ・ザ・サンを聞けたからよかったけど、というかその曲しかいいと思えるパフォーマンスがなかった。その後はピートのお騒がせの方が話題になっていたんじゃなかろうか。

そういういろいろがあっての再結成、そしてアルバムだ。①バーバリアンズがらしい1曲目で少し安心。その後もリバティーンズらしい哀愁を帯びたセンチメンタルな瞬間をみせる曲たちが続く。まったくダメになっているかとも想像したが、そんなことはなかった。かつてあった壊れそうな繊細さはこのアルバムにもある。

少しだけ大人になった気はするが、基本的にはファースト、セカンドから大きく変わってはいない。それがいい。

【購入データ】購入店舗=ゲオ西新店。購入日=2018年12月。