テッド・レオ・アンド・ザ・ファーマシスツ「リヴィング・ウィズ・ザ・リヴィング」

2007年発売。日本盤で帯付き。全然知らなかったけど、しっかりした日本盤の作りで驚く。帯にはパンクロックとあったので、そのイメージを頭に浮かべて聴いたのだけど、それは間違っていた。

メロディも音もポップな感じ。しかし、前半はすごく凡庸に聴こえて退屈だった。帯のパンクロックというのがダメだった。先入観を持つことになってしまった。

しかし、⑧la costa bravaから変わった。この曲はどこかで聴いたことあるようなメロではあるが、クールでかっこいい。その後に続く曲もそれまでよりもよく聴こえる。パンクという前提を取り払うことができれば、ポップなギターロックとしてちゃんと聴ける。

ただ個性が薄いとは思う。280円じゃなくて新品でよく分からず買っていたら、う~んとうなっていたかもしれない。悪いわけじゃないけどね。

【購入データ】購入店舗=天神。購入日=2018年11月。

マニック・ストリート・プリーチャーズ「ジェネレーション・テロリスト」

1992年発売のデビューアルバム。日本盤。今でこそイギリスを代表するバンドになっているけど、この当時はそうとうとがっていたみたいだ。その象徴がリッチーというギタリスト。デビューアルバムを世界各国で1位にすると宣言して、腕にナイフで「4REAL」と刻んでケガをしたエピソードが有名。その後、リッチーは疾走し、2008年に死亡宣告されている。どこかに消えてしまったのだ。

そんなエピソードを知った上で聴くと、そんなにトゲトゲしくないのに驚く。とってもメロディアスだし、ボーカルの声がいい。攻撃的なところはあるけれど、センチメンタルな気さえする。思春期的という意味ではやはり4REALといっていい。

④motorcycle emptinessはその後の音楽性にも繋がるメロディアスな1曲。世界各国で1位を狙うなら曲数が多すぎるんじゃないか。ボーナストラック入りで全19曲。オリジナルは18曲ということかな。やはり多すぎる。曲はそれぞれいいよ。

それにしても92年でこのクオリティとは。その後にブラーやオアシスが出てくるけど、それらよりもいいんじゃないか。いや、ブラーもオアシスも好きだけど。

【購入データ】購入店舗=天神。購入日=2018年10月

22ー20s「latest outtakes」

2010年発売、日本盤。6年ぶりのセカンドアルバムが出たころのもので、アルバム身収録曲が6曲、アコースティックバージョンが2曲の計8曲入り。

デビュー当時に出たミニアルバムだったかライブCDだったかデビューアルバムだったか、はたまたその3つともだったか忘れたが、すごくよかった。ブルーズの現代版解釈が見事にはまっていた。ブルーズのはずなのに時代を感じさせなかった。とはいえやはりブルースそのものだった。

で、このアルバムなのだけど、ずいぶんと変わっていた。聴きやすくて、かなりポップに出来上がっている。荒々しさはない。それがいいと思うか、退化したととるかは人それぞれではあるが、ちょっぴり残念に思ったのは事実だ。ブルーズとかガレージとかいうのではなく、メロディアスなギターロック。メロウになったから、こっちの方がいいと思う人もいるだろうが、この手のバンドならほかにもいて競争力が激しいんじゃないか。一体、バンドに何があったんだろう?

【購入データ】購入店舗=分倍河原店。購入日=2019年5月。

ベル&セバスチャン「ライト・アバウト・ラブ」

2010年発売。グラスゴー出身のバンドでこれは8枚目にあたる。ゲオで350円。まとめ買いで安くなったかは覚えてないけど、セールの時期だったら安くなっていたはず。

音も声も心地がいい。優しく響く感じ。骨太なロックサウンドというものでは全然なくて、線が細いのだけど不安定さはぎりぎりない。①でいいと思えば最後まで気に入るはずだ。

④はなぜだかヒリヒリする。何かに追われているような焦燥感がある。別のアルバムを持っているけど、あまり大きく変化はしていない。する必要もない。いつ聴いても優しいギターポップで、いいメロディーを味わえる。年齢不詳なところがある。

高校生のとき、友達の友達がこのバンドを好きだったのを思い出した。バンドのイメージはそのころから変わっていない。

【購入データ】購入店舗=ゲオ西新店。購入日=2018年12月。

ブリトニー・スピアーズ「GREATEST HITS:MY PREROGATIVE」

2004年発売。お騒がせなスキャンダルのイメージが強いブリトニー・スピアーズのベストアルバム。これは輸入盤だが、日本盤はミリオンセラーになったらしい。

有名曲のサビくらいは知っていたつもりだけど、1曲丸々聴いたことがなかったので買ってみた。そんな気軽な気持ちだったけど、2曲目のTOXICでヤラれた。当時から聴いたことある人には今さらなことだが、この曲のかっこよさはすばらしい。何度もリピートしてしまった。ちょっとカイリー・ミノーグっぽいところもある。この1曲だけでも買ったかいがある。それほど本当にいい曲なのだ。15年前の曲とはいえ今でも攻撃的に聴こえる。

ライブ映像を見たくてユーチューブで探したら、コメント欄に口パクの指摘ばっかりあって笑ってしまった。それでも映像の中でファンの人たちは楽しそう。映像を見ていても凝ったセットでエンターテイメントしている。いろいろスキャンダルはあったがやはりポップアイコンなのだ。

ほかの曲も聴いたけど、ドライブによさそう。⑪sometimesみたいなミディアムテンポな曲も合っている。⑰I love rock7

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年10月。280円コーナーでよく見かける。

ナイル・ロジャース「chic freak and more treats」

ナイル・ロジャースは名前は聴いたことあるけどよく知らない人だった。ギタリストでありプロデューサーでありとマルチにやっているみたいだ。

シックというファンクバンドをかつてやっていて、このアルバムはそのバンドの曲を再結成してカバーしたものらしい。1996年発売。シックは1977年デビューでディスコブームで活躍したという。当然、曲はディスコナンバーだ。

②ダンス、ダンス、ダンスのノリがいい。どっかで聴いたことあるギターの感じ。ダフトパンクのゲット・ラッキーみたい。というかそれもナイル・ロジャースが弾いているのか。とにかく踊ろうよという能天気さにあふれている。⑤アップサイド・ダウンにはtrfっぽさがある。

とにかくダンス曲で攻めまくる13曲。これは果たして家でじっくり聴いていていいもんだろうか。ぜひともノリノリで聴きたい。少し酔っているくらいがいいんじゃないか。あと、意外にナイルロジャースのギターが少ない。

【購入データ】購入店舗=六本松店。購入日=2018年5月。

カウンティング・クロウズ「アクロス・ア・ワイヤー/ライブ・イン・ニューヨーク」

アメリカはサンフランシスコのバンド。二枚組みのライブアルバムで1998年発売。輸入盤。

1枚目はアコースティックライブの様子。ちょっとカントリー風味もあるバラードが多い。情緒的なボーカルだ。曲も平凡といえば平凡なのだが、誠実さを感じる。

2枚目はバンド形式で。どっちがいいかといえば2枚目だ。通常のアレンジを知った上でならアコースティックバージョンも楽しめるだろうが、いきなりそっちではないね。

正直、何かが特別すばらしいってことはない。とにかく真面目さが伝わってくる。よくあるロックだ。意外にこういう風にストレートに音を鳴らすというのは珍しいのかもしれない。ただ、日本ではあまり人気は出ないだろうなと思う。大味なところがアメリカ的過ぎる。

【購入データ】購入店舗=福重店。購入日=2018年10月。

ラルク・アン・シエル「ハート」

1998年発売の5枚目。高校生のときに買った記憶があるが、あれから20年も経てば280円コーナーに並ぶには十分だ。

全10曲で50分たらずと聴きやすい。曲のクオリティーは高く、何度も聴ける。正確にいうと買った当時、すごく何度も聴いていた。シングルとなった②ウィンター・フォールはきれいな曲だ。③ジャズ要素を入れたポップソング、④はパンキッシュに疾走していく。こんなにベースがはっきり聴こえるなんて当時は気にしてなかったな。ラルクはベースがすごいらしいといつだったか聞いたことがある。ベースを意識して聴くと確かに動き回っているというか。⑥birth!でもそんなに動くのかって驚くぐらい。

どの曲もシングルカットできそうなくらいのポップさ。これは売れるに決まっている。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年2月。

ザ・ケミカル・ブラザーズ「ドント・シンク」

2012年発売のライブアルバム。2011年のフジロックフェスティバルの模様が収められている。買ったのは輸入盤でDVD付きのもの。PS4でちゃんと再生できた。この映像は映画らしい。

とにかく聴いていて気持ちがいい。ケミカルブラザーズってこんなに気持ちよかったけと驚く。特にスター・ギターがいいね。テクノのライブアルバムというとアンダーグラウンドのヤツがあるけど、気持ちよさではこっちの勝ち。あっちは激しさがある。

というようにCDの方は問題なし。鉄板。で、映像だ。映画なので、普通のライブDVDとはやはり違うんだろう。その点ではアンダーグラウンドのDVDの方がストレートに楽しめるかもしれない。

こっちはちょっと客を映し過ぎているかな。映画の狙いなんでしょう。オーディエンスが楽しんでいる映像というのは。ただ、音と映像を楽しみたいなら観客のドアップはいらんな。外国人の監督からすると日本人がケミカルブラザーズでノッていることが珍しかったのかもしれない。日本人からすると本当にどうでもいいところだ。あまりにも客のアップが多いので最後まで見るのはしんどい。

もっとも音はやっぱり気持ちいい。映像はともかく音があることに感謝したい。

【購入データ】購入店舗=荻窪店。購入日=2019年4月。見かけたのは初めてだった。

ザ・ストロークス「live in switzerland 2006」

2014年発売。タワーレコードとかでたまにある海外発売のライブアルバム。ブートレグの一種に数えていいやつだとは思う。

全13曲。セットリストからサードアルバムの時期と思われる。音質はまあまあ。サウンドボード音源なんだけど、オフィシャルのライブアルバムではないなと感じる程度。ストロークスのライブ音源は公式ではそんなに出てないんだっけかな。そういう中では珍しい。

ストロークスはデビュー当時から聴いていて、来日公演は名古屋へ見に行った。クラブクアトロという小さいところで淡々としていたのを覚えている。次は2003年のサマーソニックだ。スタジアムの客席でのんびり見ていた。マイウェイを軽く歌っていて盛り上げていて、友達と笑っていた。

ブートレグもその時期のを結構買った。ベストはデビューアルバムが出る前の、確かオーストラリアのライブだったかな、それがテンポが速くて何度も繰り返し聴いた思い出がある。

で、このアルバムだが、やはり淡々と進んでいく。ジュリアンの声が若干かすれている。演奏は手堅い。基本的にはCDをなぞるタイプのライブだけど、なぜか聴いてしまう。⑦hard to explainのイントロでちょっとしたお遊びがある。サードアルバムはそれまでよりハードなサウンドだったからか、この曲もそんな印象に変化している。

好きなら買って損はない。そうじゃなくとりあえずストロークスを聴きたいならオリジナルアルバムがいい。

【購入データ】購入店舗=吉祥寺。購入日=2019年4月。