アズテック・カメラ「ドリームランド」

スコットランドのバンドの5枚目。1993年発売、日本盤。坂本龍一プロデュースなんだとか。ネオアコ代表のイメージを持っていたけど、このアルバムはそんな感じしない。フリッパーズギターの初期がネオアコのイメージなんだけど、そういう音作りはこのアルバムではしていない。

②safe in sorrowは良曲。全体的に大人な印象を受けるのは坂本龍一プロデュースのためだろうか。若さによる勢いはなく非常に落ち着いている。とはいえメランコリーで感情を盛り上げていくアレンジで聴き応えはある。

どの曲もクオリティ高い。坂本色はしっかりある。買ってよかったと思えた。

【購入データ】購入店舗=六本松。購入日=2018年9月。

中村一義「100s」

2002年発売の4枚目。1人でやっていたが、このアルバムはバンドとして制作…なんて話を当時の音楽雑誌で読んだ記憶がある。過去のアルバムと比べて特別バンド感があるときっぱり言い切れるほどはそう感じないけど、ターニングポイントになったアルバムなのだろう。

発売当時にシングル「キャノンボール」を買っていた。「死ぬように生きていたくはない」という歌詞が胸に刺さっていた。また、シングルにはライブ曲がカップリングされており、それもよかった。このアルバムでも②キャノンボールは必聴もの。④いつだってそうさ、⑨セブンスターのさわやかさがいい。全体的にはすごく落ち着いている。

まあ買って損はないかな。

【購入データ】購入店舗=飯倉店。購入日=2018年5月。

ザ・デッド・60s「無線衝突」

2005年発売のデビューアルバム。リヴァプールのバンドでこれは日本盤。現代版ザ・クラッシュとも言われていたが、今は解散しているという。

パンクでありレゲエでありなバンドというとPILのイメージだね。①ライオット・ラジオは良曲。確かにPILよりクラッシュよりかもしれない。特にサンディニスタからコンバットロックあたりのクラッシュだ。レゲエの中でもダブなんだな。

ダブは好きなので聴いていて心地がいい。コンバットロックの楽曲よりもポップ。④レッドライトなんて面白い曲だ。2000年代のバンドだちは過去のロックの影響を公言しながらも、それらよりポップに作ってくる印象がある。このバンドもそう。⑥はもろにクラッシュ。アルマゲドンタイムだな。

普通のギターロックを期待するならこれじゃない。かといってニューウェイブでもない。ダブに興味があるなら、このアルバムはそこそこ楽しめるんじゃないか。もちろんダブどっぷりがいいならこれじゃないけど。繰り返し聴きたいアルバムだ。

【購入データ】購入店舗=吉祥寺。購入日=2019年4月。

ザ・スタイル・カウンシル「スピーク・ライク・ア・チャイルド」

1983年発売。どんなユニットなのか自己紹介するみたいなミニアルバムになっている。

このアルバムを聴く前にほかのオリジナルアルバムを聴いてしまっているせいで、アレンジ違いに違和感がある。正直、同じ280円でカフェ・ブリュを見かけたことあるので、それを含めほかのオリジナルアルバムの方がいい買い物をしたと思えるだろう。曲が悪いわけではなく、全7曲でミックス違いの被りもあることもあって物足りないのだ。

【購入データ】購入店舗=福重店。購入日=2018年5月。

坂本慎太郎「幻とのつきあい方」

2011年発売。初回盤はCD二枚組みらしいが、これは通常盤。元ゆらゆら帝国でボーカルとギターを務めていたミュージシャンのソロアルバムだ。

1曲目から安定感があり安心できる。ボーカルはゆらゆら帝国のときとそんな変わらない印象。音が違う。ゆらゆら帝国はもっと歪んだギターがあったと思うが、このソロアルバムはそこまでギターは前面に出てこない。歌を聴かせてくれる。声質なのかエロティックに聴こえる。なんか歌詞もエロく思えてきたほどだ。曲のテンポはのんびりしたものが多い。⑥みたいな歌謡曲のようで歌謡曲でない感じが魅力的だ。⑧にはちょっと不気味さがある。ゆらゆら帝国もそうだったが、ソロになってもかなり個性が際立っている。ゆえに気に入らない人はどうしたって気に入らないだろう。

好みもあるだろうが、かなりハイレベル。280円で見つけたら初回盤じゃなくても買っておけというレベルだ。捨て曲はない。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年11月。

サザンオールスターズ&オールスターズ「稲村ジェーン」

同名の映画のサントラ。映画の監督は桑田佳祐がやっている。映画よりも「希望の轍」が入っているアルバムとして有名なんじゃないか。

①稲村ジェーンはスペイン語歌詞。正直いいとは感じない。②希望の轍はすばらしい。一瞬の感情の動きを切り取ったようなサビは歌詞をよく知らなくても歌いたくなる。③④⑤と気軽な感じの曲が続く。あくまでオリジナルアルバムではなサントラなんだな。で、⑥真夏の果実。こういう曲を思い出にできたらいいだろうね。

後半も③④⑤みたいな本人がおもしろそうなことやってみたって感じの曲が続く。サントラだからと軽く見ていたけど、思ってた以上に聴きたくなるアルバムだった。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年10月。

スウィング・アウト・シスター「ベスト・オブ・スウィング・アウト・シスター」

1985年から活動していイギリスの男女2人組み。96年発売のベストアルバム、日本盤。帯付き。全16曲。

①ブレイクアウトが有名のようだ。ソフィスティ・ポップと言われているけどなんだそれは。ウィキにも載っていて、ジャズとかソウルなどいろんな要素を取り入れた清涼感あるポップスなんだとか。キーボードなど鍵盤楽器を使い、かつホーンセクションでアレンジ。スタイル・カウシンルもこのソフィスティ・ポップになるみたい。なるほど、ブレイクアウトも確かにこのパターンだ。

ずいぶんと都会的な音楽だ。ジャズの要素が入ると都会的になるんだろうか。スタイル・カウンシルよりムーディー。好みで言えばスタイル・カウンシルの方がいい。女性ボーカルがいいなら、こっちでいいかも。

【購入データ】購入店舗=天神。購入日=2018年11月。

ゲスの極み乙女。「両成敗」

2016年発売のセカンドアルバム。ベッキーの不倫と同じタイミングだったこともあり注目を浴びていた。通常盤だから安いのかな。

演奏はタイトでうまい。メロディは⑮私以外私じゃないの系のものばかりで、そういう気分だったんだろう。全17曲というのは多すぎる。

10代だったらハマッていたかもしれない。かなりハイレベルなポップアルバムだ。ただ、どうしてもベッキーとの不倫騒動がチラついてしまうのが残念。聴く前から構えてしまうけど、意外にも聴きやすい。

【購入データ】購入店舗=六本松。購入日=2018年10月。

電気グルーヴ「オレンジ」

1996年発売。ピエール瀧が逮捕されたということで、そういえば280円で売っていたなと思い出して買いに行った。スポティファイでも聴けなくなってしまったわけで、こうやってCDさえあればいざって時にも聴けるからいいのかも。

電気グルーブはリアルタイムでシングル「ポポ」を買った思い出。カメライフも好きだったな。このアルバムはそのころよりもちょっと後のもの。帯付きで帯には「押忍、軽くキちゃってます」と今思えば物騒なことが書いてある。まあ、そんな意味はないんでしょう。

音はテクノ。帯にはフォークと書いてあるけどテクノ。ミニマルテクノっぽく聴こえたんだけどこれはそう言わないのかな。歌詞はコミカル。歌はなくてもいいかもしれない。「スマイルレススマイル」はダブアレンジでいいね。

正直、この手の音楽とドラッグの深い関係というものがよく分からない。ドラッグがなくてもこのアルバムは聴けるし、実際聴いてるし。きっといつか販売自粛とか配信停止とかは解かれると思う。そのときを楽しみに待ちたい。

【購入データ】購入店舗=前原店。購入日=2019年3月

アラブ・ストラップ「エレファント・シュー」

1999年発売。輸入盤。スコットランドのバンドなんだっけ。別のアルバムを持っていたけど、これは3枚目だそう。

①cherubsを聴けばアルバムのトーンが分かる。ド派手な展開はない。一定のリズムを刻み続ける。音数は多くない。ボーカルはつぶやくよう。それでも美しい。ロック色は薄いけど、かといってエレクトロニカみたいな音響系ともいえない。録音が良くて、一音一音がしっかり響いているのが心地いい。

感情的なメロディーはなく、落ち着いて聴く音楽だ。暗い印象もあって、常に部屋のBGMにするようなものでもない。荒涼とした風景が浮かんでくる。聴きながら考えごとしたりして時間を過ごしたい。

【購入データ】購入店舗=天神店。購入日=2018年9月。